監査業務第二課の中澤です。
 
映画「関ヶ原」を観てきました。司馬遼太郎原作、V6の岡田准一さんが西軍の大将「石田三成」、それに対する東軍の大将「徳川家康」を役所広司さんが好演していました。
 
とにかく豪華で壮大な映画でした。国宝の寺院や姫路城でのシーン、なんといっても合戦シーンに迫力があり、スクリーンで観る醍醐味がありました。
 
長引くであろうと予想された天下分け目の大合戦は、6時間という「あっ」という短い間に決着がつき、この後300年の間、徳川の太平な時代が続くわけです。
 
石田三成率いる西軍が圧倒的に優勢と思われたこの戦いの大きな敗因は、ひとえにこの石田三成の「人徳のなさ」でした。官吏方なので武闘派の武将からは評判が悪く、正邪で物事を判断するために融通がきかない。秀吉の一番近い家臣という事で、いちいち報告があがるために武将達の中には石高を減らされたり、出世を絶たれるような事もあり、とくかく敵が多かったようです。
 
その三成の「人徳のなさ」につけこみ、豊臣方の武将をどんどん味方に引き込んだのが徳川家康です。反三成の武将達は簡単に人心を掴まれ、「徳川殿のためなら」とまで言わしめました。天下人になりたい家康は、大義名分が欲しいため、三成が挙兵するのを待ちます。その挙兵をさせるために謀略を重ねるのですが、三成はその罠にどんどん嵌っていくのです。
 
裏切った武将の中でも最も有名なのは「小早川秀秋」でしょう。
西軍として出陣していながら土壇場で東軍に寝返り、この事で劣勢だった東軍が息を吹き返し、そのまま勝利してしまうのです。
 
子供の頃に観た「関ヶ原」。
こちらも司馬遼太郎原作のテレビの特番だったのですが、唯一覚えているシーンが国広富之さん演じる小早川秀秋が、悩み抜いて東軍に寝返るシーン。あとは誰が出演していたのか全然思い出せないのですが、ここだけは強烈だったのか鮮明に思い出せるんです。(出演者をネットで調べた所、当時のテレビスター、ムービースターが勢揃いでした。)
 
当時、多分西軍を応援していたのだと思います。国広富之さんがテレビに出てくる度に「この人が裏切った~!」と、いつまでも本気で腹を立てていた事を、いまだに覚えています。最新「関ヶ原」の小早川秀秋は、東出昌大さんが演じていて、イケメン プラス 演出も少し違うので、そこまで「悪者」のイメージはつきませんでしたが・・・。
 
ことごとく人に裏切られた三成。
合戦の時に掲げた「大一大万大吉」の旗には「一人が万民の為に尽くし、天下が泰平になれば皆が心豊かに暮らせる」という立派なスローガンがあったんです。三銃士の「One for all, All for one」と同じですよね。
 
でも、大願を果たそうという時に味方になってくれる同士がいない事には、理想は理想のままで実現しないんですよね。
 
なんか今の日本の政治に似ていませんか?

  
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