2009.5.1

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 光市母子殺害事件の被害者遺族、本村洋さんの9年に渡る壮絶な闘いを記した本です。
 中学時代に思いがけず難病にかかったこと、入院中の友人の死、弥生さんとの出会い・結婚・子供の誕生、入社早々の再入院、その遅れを取り戻すべく残業続きで帰宅したときに見舞われたこの事件・・・。
 今は常に冷静沈着な印象が強い本村氏も、第一審判決が死刑でなければ自殺しようとしていたそうです。「被害者が○人までなら無期懲役」などの相場主義的な裁判や、被告の人権・更正のことばかりで被害者無視と言わざるを得ない現状に絶望。れでも周りの人々に支えられ、「個々の事例をきちんと見て欲しい」と一貫して訴え、同時に犯罪被害者保護の為に積極的に活動を開始していくのは、よく知られていることです。
 二人を守れなかったことに強い罪の意識を持ち、納得のいく判決のために闘い続ける姿には圧倒されるものがあります。一読の価値有り!です。
  
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