USJ2監査二部門 梅本です。

約8年ぶりにユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、「USJ」)に行ってきました。当日は天気も良く、非常に楽しい時間を過ごせました。

 

ところで、USJといえば、ハリー・ポッター効果により8、9月の月間来園者が過去最高を記録し、業績が順調な事をご存知の方は多いと思います。

 

そのハリー・ポッターエリアへの投資額はなんと450億円!!
(USJの年間売上は800億円です、一度自社に当てはめて考えてみて下さい)

しかし、テーマパーク入園者数が世界9位を誇るUSJも、開業当初から現在まで右肩上がりの業績だったわけではありません。運営会社は大阪市第3セクターとして設立され、01年のオープン後、04年民営化、07年上場、09年上場廃止と紆余曲折を経て現在に至っています。

 

久しぶりにUSJに行くにあたって、色々調べていると、以前と比べ大きく変わっている点がありました。
数年前に出来た子供向けエリア「ユニバーサル・ワンダーランド」の存在です。

USJ3 開業したばかりのUSJは、明らかに大人をターゲットにしていると感じました。当初は、物珍しさで行く人(私の事です、洋画は全く見ません)で集客できたでしょう。

しかしマーケティングの問題として、映画好きでさらに遊園地好きな消費者、その層をターゲットにして、年間入場者1,000万人を達成することが果たして可能でしょうか?目新しさが無くなれば、おそらく無理でしょう。そこで、家族連れまでターゲットを広げるために作られたのが、前述の「ユニバーサル・ワンダーランド」です。

 

当時は、方向転換について『映画にこだわった大人向けのテーマパークであるべき』という声も社内には根強くあったようです。もちろんこだわりは必要でしょうが、経営判断としてそれを切り捨てたのでしょう。

 

結果、家族連れ層の取り込みに成功し、13年度の来場者数は開業直後以来2回目の1,000万人超えを達成、売上は見事にV字回復しました。

これはマーケティングの重要性がわかる顕著な事例ですね。

 

そして現在、ハリー・ポッターという過去最大規模の設備投資により、遠方からの集客にも成功(外国人観光客の多さにびっくり!)しています。

 

現状維持を目指さず攻める経営をするUSJ、次はどんな手を打ってくるのでしょう、楽しみです。

 

また8年後行ってみます。

*文中の写真はUSJのHPからお借りしました
  
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