2015
あけまして おめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

所長代理の光島です。


「適正である証拠を見せつける! 攻めの税務調査へ!」

 

今年の目標です。

 


年末に清水寺で発表される「今年の漢字」。昨年は「税」でした。
消費税8%への増税が、人々の関心を大いに集めた、ということで選ばれたようです。
税への関心が高まることは、税理士事務所にとっても歓迎すべきことだと思います。

 
 

今年も消費税10%への増税が予定されていましたが、昨年の年末に公表された「平成27年度税制改正大綱 自由民主党 公明党」のなかで、平成29年4月以降に延長されました。

 

この大綱の最初に記される「基本的な考え方」の部分には、今回の改正の経緯のほかに、今後どのように税制をデザインしていくのかが記されています。

 

今年度は、法人所得課税に対しての「今後」が示されました。

簡単にいうなら、「税率は下げるが、税収は確保しますよ!」ということにつきます。

 

ムチです。

 
 

現行の実効税率は、34.62%

これを、将来的には20%台にするのが「目標」というのが「飴」の部分です。

 
 

しかし、
税額 = 課税標準 ( 益金 - 損金 ) × 税率

なので、税率が下がると、課税標準を上げないと、税収が減る一方になります。

今回の大綱では「平成28年度から課税標準の拡大によって財源を確保すること」としています。

「ムチ」の部分です。

 
 

課税標準を拡大するということは、損金を減らすだけでなく、繰越の赤字の利用を一定割合制限したり、赤字であっても課税できる仕組みを作る(外形標準課税)など、さまざまな方法が検討されています。

 

資本金が1億円超の法人に対しては、既にこのような方法が導入されていますが、実は、資本金1億円以下の中小企業等に関しては、結構免除されています。

今後、この中小企業等に対してもメスを入れようとするのが、今回の大綱で示されています。

 
 

ここで、今年の目標である


「適正である証拠を見せつける! 攻めの税務調査へ!」  

を使い、前もって対応していきたいと思います。

 
 

「損金を減らす」ということは「適正でない経費は認めない!」ということも意味します。

 
 

「適正でない経費」とは何か?

 

われわれの仕事の中で、税務申告と同様に重要なのが「税務調査への対応」です。

ここで、よく指摘される事項の中に、本当に必要経費(損金)なのか?というものがあります。

 

税務調査の現場では、調査対象となる会社の帳簿や、その他資料を確認しながら作業を進めるのですが、業務上必要なものかどうかが分かりにくい場合には、説明を求められます。

 
 

税務調査の対象は複数年にわたりますので、最近のことを聞かれれば説明もスラスラできますが、数年前、場合によっては、5年も6年も前のことを聞かれることもあります。

説明が曖昧になればなるほど、「業務上不必要なのでは?」「損金として処理すべきではない?」などと、経費の否認の方向へ導かれかねません。

 

「適正でない経費」として経費が否認されると、当然追徴課税となり悲劇です。

 

「社長の車は4ドアの中古なら経費で落ちる」というようなことが、巷では言われています。

ただ、その必要性をきっちりと説明できなければ、

「会社の運営とは関係ないところで使用されていると思われますので、経費としては認められませんね」などと憎らしいことを言われ、「適正でない経費」として経費が否認されることもあります。

(この場合、運行記録等を保管し、事業との関連性が明確であれば、4ドアの中古でなくても認められるケースは、多々あります!)

 
 
 

税務代理書面

「適正である証拠」とは、このような分かりにくい経費について、あらかじめ顛末等の説明用資料を作成しておくことです。

そして、さらに「適正である証拠」を税務署に示すため、「書面添付」という方法を使おうというのが今年の目標の趣旨になります。

 

「書面添付」は多少手間がかかりますが、先に顛末等の説明用の文書を提出しておくので、これ以外に特に調査すべきものがないと判断されれば、その時点で調査省略となります。

もし「書面添付」で記載した事項が時期尚早等で否認された場合にも、その時点で修正申告をすれば加算税が軽減される、というメリットがあります。

 
 


「受身の税務調査への対応」から、「攻めの税務調査への対応」へ!

 

バックオフィス部門も攻めの時代です。

 

ひるまず、ガシガシ行きましょう!

  
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