d35325f678f8ade3af17343918c2e2d1_sファクトリーの柏原です。

最近、NHKの「限界集落株式会社」というドラマが気になって、ずっと見続けています。

経営コンサルタントで、ビジネス書も沢山書かれている小宮一慶さんが監修ということで、面白いビジネスノウハウの紹介を期待したのと、また、母親の田舎がまさに今、限界集落に近づきつつあり、何か参考になったらという思いもあって見始めました。

農家の現状は(あくまでドラマ上ですが)、基本的に経済的に苦しいこと。作物も、安くて見栄えのいい野菜しか市場に出してもらえないこと。採れ過ぎると生産調整で野菜を潰し、国からの補助金で生活するしかないこと。そうした諸々の状況ではやっていけないので、村からは少しずつ人が減っていく・・・。というものです。

そこへ、ひょんなことから経営コンサルタントがやってきます。そして、農業で生活ができないのは、仕方がないのではなく、農家が採算を取ろうとしていない。つまり事業として成り立たせようとしていないと指摘され、ついには村ごと株式会社にしてしまうという、ワクワクするような展開のお話です。

毎回、課題にぶつかっては乗り越え、盛り上がっていくところが見どころです。でも、毎回出てくるアイディアは、よく考えてみると特に斬新なアイディアという訳ではありません。8d559ec7a1f6d913224cda85a1f7cf4f_sどちらかというと、農家はいい作物を作るという理想は高く、努力をしているのですが、一方で、集客や販売を上げるという意識や視点で、しっかりと考えられていなかったというものです。
(といってもあくまでドラマ上です。実際には、こういう方向で奮闘されている農家も沢山いらっしゃると思います。)

そして、娯楽のドラマとしては、軽快な雰囲気で楽しいのですが、よく考えると重いテーマに取り組んでいるドラマでもあります。それはこのドラマのタイトルになっている「限界集落」という大問題です。

農村の高齢化で、このまま後20年もすると、集落自体に暮らす人がいなくなってしまうかもしれない、という問題です。このドラマが、最終的に「限界集落」という問題をどのように答を出すのか、見届けてみたいと思います。(編集者注 : 2月28日が最終回でした。再放送は3月6日深夜です。)

 

気になったので、農業人口などを少し調べてみました。

2-01こちらはドラマと違い、現実のお話。

昭和35年に約1450万人いた農業就業人口(自営農業)は、平成22年には約260万人となり、農業従事者の平均年齢は65.8歳となっています。そして、日本の食品自給率も減り続けて約39%となり、先進国の中で最低の水準だそうです・・・。

単純ではない問題ですが、色々と考えさせられます。

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* グラフは、全国農業協同組合連合会のHPよりお借りしました。

  
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