2011.5.13

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オペレーション部門の須藤です。
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皆さんは、笠地蔵のお話を覚えていらっしゃいますか?
そうです。年の暮れ、すげ笠を売りに町に行ったものの一つも売れず、お地蔵さんに被せて帰ってくる。その夜、お地蔵さんがお礼にと、餅・米・野菜などを持ってきてくれたお陰で無事に正月を迎えることが出来た、というあの昔話です。

この話が今「かさこじぞう」として小学校の教科書に載っています。幼い頃に読んだ時は、優しいおじいさんとおばあさんが幸せに暮らせるようになって良かったね、などと何の疑いもなく思っていたのですが、今改めて読み返し、現代に照らし合わせてみると???がたくさん・・・。

① お正月のお餅を買うために、すげ笠を作って売りに行くおじいさん。
結局ひとつも売れず「年こしの日に、かさこなんて買うもんはおらんのじゃろ」
→ 作る前に気付いていれば、お金を作る方法を他にも考えられたかも!
マーケティングリサーチは必須でしょう

② 帰りしな、寒そうなお地蔵様を前に「そうじゃ。このかさこをかぶってくだされ」
→ え?商品をあげちゃうの?
持ち帰ったら、また販売機会があるかもしれないのに

③ 『じいさまと ばあさまは、よいお正月を むかえることができましたと』
→ これで“めでたしめでたし”なんだろうか?
いただいたものがなくなれば、また同じことの繰り返しになっちゃうよ

恐らく時代背景的に、働けど働けど上の者に搾取され、その日暮らしの貧しい生活を強いられていたのでしょう。他に売るものもなく、どうしようもなかったのだとは思いますが、今の社会で同じことをしたら、と思うと少しビックリしてしまいました。

それにしても救いは仲の良いこの二人。「もちこのよういも できんのう」と言うおじいさんに対して「ほんにのう」とおばあさん。「かさこ こしらえて町に売りに行ったら もちこ買えんかのう」というおばあさんの提案に「おお、それがええ」と即座に賛成するおじいさん。また、笠をあげてきたおじいさんに対して「よいことをなさった」と穏やかに受け止め、そのあと楽しく餅つきの真似までする二人。せめて最後はハッピーエンドに、と思うのは無理もないことかも。語り手も聞き手も同じような境遇だったでしょうから「清く正しく生きていれば良いことがあるかも」という願いが込められていたのかもしれませんね。

ちなみに私なら「何でそんなことするのよ、全部売ってくるまで帰ってこないでね」と、きっと怒っているでしょう。(それじゃ、「マッチ売りの少女」ならぬ「笠こ売りのおじいさん」になっちゃいますね) そしてそんな私にお地蔵様が来てくれるはずもなく、今日もせっせと事務所で働いております。(^^ゞ

  
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