一部門の牟田口です。
今回は「子ども手当」について・・・。

唐突ですが・・・、税収を増やすにはどうすれば良いでしょう?
少し考えてみましょう。

  税収を増やすには・・・?
      ↓
  景気を良くすればよい
        では景気を良くするには?
      ↓
  消費を増やせばよい
        では消費を増やすには?
      ↓
  人口を増やせばよい
        では人口を増やすには?
      ↓
  子どもを増やせばよい
       子どもを増やすには?
      ↓
  子どもを育てやすい環境にすればよい
      ↓
  「子ども手当」登場

というわけで、2010年4月から「子ども手当」という制度がスタートしました。
ただ、批判的な意見がほとんどで、子どものいる世帯だけが賛成という評判の悪い制度が始まってほぼ1年。もう廃止が決まってしまいました。

 ・ 次代を担う子どもの育ちを社会全体で応援しよう
 ・ 少子化対策のため
 ・ 子育てや教育にお金がかかるので、経済面での支援しよう
 ・ 子育てにかける予算でみると
  先進国の中で日本はGDP比で最も少ない国の一つ
  また、合計特殊出生率もG7諸国中最低
 ・ 少子高齢化が進み3人の現役世代で1人のお年寄りを支えており
  将来の負担はもっと増えるかもしれない

このような立派な趣旨のもと設けた制度を廃止です。

 子どもを増やすことは、このような趣旨以外にもメリットがあります。年金問題の改善もできるかもしれません。また「控除から手当へ」という考え方も、昔の扶養控除では税金がほとんどかからないような低所得の方であれば何のメリットもありませんが、手当なら子ども1人あたりで支給されるので所得に関係なく確実にもらえることになります。色々考えるとそれなりに理にかなっているのです。

 どちらかというと選挙対策の目玉の一つとして出てきたため、このような考え方はほとんど紹介されることなく、「子どもがいれば毎月26,000円あげますから民主党に1票入れてください」のような雰囲気でスタートしてしまったので評判が悪くなったのかもしれません。残念なことです。

他にも「地域振興券」や「高速道路無料化」などバラマキの制度は色々ありましたが、これは良かった、というのはほとんどありませんでした。景気に少しは即効性があるかもしれませんが、長続きしません。

始めに書いたとおり「子ども手当」は廃止になり「児童手当」に戻るようですが、今後の政策として保育所を増やしたり、育休制度の推進など女性が働きながら子育てできる環境づくりに力を入れて、自立を進めるような制度のほうが、長期的には効果が高いのではないでしょうか。

子どもを増やすことは国益に必ず結びつくはずで。きちんとみんなが納得するよう、なぜその制度が必要なのかを示して、この国の目指すべき将来像を示して欲しいですね。

民主党のマニフェストの再確認を以下でぜひお勧め。
http://www.dpj.or.jp/policies/manifesto2010

  
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