日経ビジネスオンラインの記事より。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090205/185023/

同じワインを、5つの値段に分けて、被験者に飲んでもらったのね。
で、その結果から、以下の記事。

被験者たちは「5種類とも味が違っていた」と答え、さらに「値段の高いワインほどおいしかった」と語ったという。

一方、MRIによる測定の結果では、試飲した時に伝えられた価格が高いほど、経験に伴う喜びを司ると考えられている前頭部の部位の活性が強まっていた。

これらの結果は2つのことを示唆している。

1つは、被験者たちが言葉にした感想の信頼性が、高くないことだ。これは前回に取り上げた実験例と同様に、グループインタビューやアンケートによる現状の消費者調査の限界を物語っている。

もう1つは、これまでの経済学に基づいた価格設定に対する疑問である。従来の経済学は、「人間は合理的な選択をする」という前提に立脚している。この前提に立つと、人間は品質が同等であれば、価格の安い方を選択するはずだ。実験の例で言えば、90ドルの値がつく品質のワインが10ドルで買えるなら、ほとんどの人は10ドルで買い、そのことに満足するだろう。

しかし実験では、実際は同じワインであるにもかかわらず、高い価格を提示されるほど、脳が感じた喜びは大きかった。そこには、我々が経験的に知っている高価のものを手にした際に感じる喜びや、「価格が高いほど、商品の品質は優れているはずだ」という一種の思い込みが影響しているのかもしれない。

こうした喜びや思い込みと今回の実験で得られた脳の反応との因果関係がさらに解明されれば、価格設定の在り方が様変わりする可能性もある。


ここで面白いのは、「脳が感じた喜び」という観点です。顧客満足、ということで考えると、「安ければいい」ということではないらしい。確かに、高いものを「えいやあーっ」と買ったときの、あの高揚感。安いものを買って「まあこんなもんよね」と妥協する物足りなさ。脳て合理的じゃないのね。

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