監査一部門の清岡です。
 
会社が事業を行うにあたっては、全てが現金商売(都度回収、

都度払い)とはいきません。事業を続けていく中で、売掛金

や買掛金(飲み屋でいうツケですね)によって商売をする必

要があります。

 

これにはメリットも多く、例えば支払いの場合は一括払いが可

能となり、都度払いの煩わしさもなく、資金繰りの予想が立てやすくなります。

会社が継続的に事業を続けていくには、必要な取引形態なのです。

 

それでは、

会社が「商売をする」とは、どういったことでしょうか。
 
それは、「物やサービスを売るだけでなく、お金を回収するまで」のことです。
 
決して物を販売した時点で完了ではありません。
 
確かに会計上では、物を販売した時点で売上が認識(計上)されます。

しかし、お金が回収されなければ、それはタダで物をあげたと同じことなのです。

 

 

~ 売掛金(買掛金)の残高を正確に把握していますか ~

 

【販売の流れ(製造業の場合)】

受注 ⇒ 製造 ⇒ 納品 ⇒ 売掛金認識 ⇒ 現金回収

 

ここまで完了して、はじめて販売が完了したということです。

即ち、売掛金(相手先別に)残高の把握が必要になるのです。

売掛金の把握ができなければ、回収もできませんよね。

 

また、そのためにはルール決めも必要となります。例えば、締日(一定期間の区切)、回収サイト

(締日後何日で回収するのか)、回収方法(現金回収、銀行振込、受取手形)の決定をする。

できれば、締日、回収サイトは統一することをお勧めします。

これは、業務の煩雑さを軽減すること以外にも、資金繰りの予測にも大きく影響します。

いつお金が入ってくるのか分らないのでは、とても資金予想なんて立てられませんよね。

 

実際、売掛金残高の把握は、ほとんどの会社ができていると思います。

ただし、売掛金の回収までを全て管理徹底ができている会社は多くはないと思われます。

これは、責任者(社長、経理担当、営業担当等)がそこまでお金に興味がないことの現れです。

お金の回収ができなければ、せっかくの苦労(商品の販売)も水の泡となります。

そんな事にならない様に、今一度自社の現状を見なおしてください。

 

【 現 状 】

・一人一人がそこまで意識していない。

・責任の所在が明確でない。

・残高を把握していない。

 

【 対応策 】

・会社全体が共通の認識を持つための説明が必要

・管理責任者の決定(経理担当者等)

・売掛金、買掛金一覧表の作成(入金金額、売上発生金額、月末残高の管理)

 

最後に売掛金には時効があるので注意して下さいね。
 

【 売掛金の時効(参考)】

旅館代、料理、飲食代・・・・1年

商品の売掛金・・・・・・・・2年

工事の請負代金・・・・・・・3年

  
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