みなさまこんにちは、所長代理 税理士の光島久雄です。

いよいよ来月の10月以降、一人ひとり異なる12桁の番号が日本国内の全住民に通知されます。
まるで、マイナちゃんの足音がひたひたと迫ってくるようで・・・!?

 

今シリーズのブログでは、中小企業における税の部分(源泉徴収票等と支払調書の作成)を中心にしています。

第1回目は、我々はなにをするのか?  
第2回目は、それはどうやってするのか?
第3回目は、今後どうなっていくのか? 


 

今回は第2回「それはどうやってするのか?」です。 よろしくお願いいたします。

 


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今回のポイント

「管理に自信がなければ、外部委託を検討してみては!」
 


 

マイナンバー制度において、企業が本来すべきことは

個人番号を「あずかる → 守る → 使う → 廃棄する」

ということです。

 

ここで参考になるのが、特定個人情報保護委員会のウェブページ内にあるガイドラインです。

特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)

(本文及び(別添)特定個人情報に関する安全管理措置)

 

 

実際に何をすればいいのか(以下「業務フロー」)が書いてあります。

さらに、具体的な事例を示したQ&Aも別途用意されています。結構ボリュームがありますが、ガイドライン資料編には簡潔にまとまった資料もたくさん用意されているので、是非参考にしてください。

 

このガイドラインには、業務フローが、以下のよう示されています。

 取 得  →  安全装置等  →  保 管  →  利用・提供  →  開示・訂正・利用停止  →  廃 棄 

 
ただ、実務的にはこんな手順も考えられると思います。
 

 取 得  →  委 託 

             以上!?

どちらにしても、個人番号の取得からすべてが始まるので、すこし見ていきましょう。

 

 

  取 得   ・・・ ここから始まるマイナンバー!!

 
番号取得(提供依頼)と制限  
 

平成27年10月以降に郵送される「通知カード」に記載されているマイナンバーの個人番号を取得するために、個人(従業員等)に提供を求めます。

従業員等だけでなく、支払調書の提出が必要な者に対しても必要です。

 

「社会保障」及び「税」に関する手続書類の作成事務を処理するために必要がある場合にのみしか、提供を求めることができません!

番号を提供する側も される側も、目的以外の利用を厳しく禁止されています。

なお、2018年から利用範囲を広げるような改正がなされる予定でしたが、日本年金機構の情報漏えいの問題などの影響もあって当面見送られることになりました。

 

やむを得ない理由により住民票の住所地で受け取ることができない方は、「居所情報登録申請書等」を住民票のある住所地の市町村へ提出すれば、送付先を変更できます。

平成28年9月25日必着という期限がありますので、申請される方はお早めに!

 

(参考)神戸市の場合(手続きの案内チラシ)

 

 
取得時期について  ・・・ 平成28年の秋くらいと思うと大間違い!!

 

取得(提供を依頼する)の時期は、記載が必要な種類を提出する時が原則ですが、源泉徴収票等の作成のように確実に作成することが予想される場合には、(雇用)契約時に提供を求めることもできます。源泉徴収表作成事務では、扶養控除等(異動)申告書をもらうタイミングがチャンスです。つまり、在職者に個人番号提出を求めるには、今年の暮れから対応しなければならないということになります。

 

在職者の場合

「平成28年分の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の記載・提出をもって取得完了ガイドラインQ&A A1-2-2より)です。今年(平成27年分)の年末調整の時期に「平成28年分の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を記載・提出してもらうと思います。きちんと記載事項を記入していただくように従業員等に通知していただければ、特にすることはありません。

 

中途採用者の場合

最初の給料の支給日までに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の記載・提出をもって取得完了です。雇用契約の時点で、履歴書等といっしょに提出してもらえばいいでしょう。この申告書の提出のない者に対しても源泉徴収票の発行義務はあるので、別途、取得(提供を依頼)する必要があります。

 

支払調書の作成の必要な者に対しての場合

契約時に提供を求めることが可能です。すでに契約済みの場合には、次の<本人確認について>を参考にしてください。

 
 

本人確認について ・・・ 番号の提供を受ける際には、必ず本人確認(番号確認と身元確認)が必要

 

詳しい方法については、「国税分野における 番号法に基づく本人確認方法【事業者向け】平成27年3月 国税庁」を参考にしていただければいいのですが、ここでは、実務上、いちばん使えそうな方法をご紹介します。他の方法も、色々あるので、検討してみてください。

 
 

番号の記載された「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出を従業員本人から受ける場合(上記 国税庁資料P35より)

 

いつも同じ部署にいる取りまとめ担当者が、本人から直接      
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を受け取り(身元確認完了)
          ↓
その際に番号通知カード(個人番号カードでなくてよい)と
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載されている
従業員本人の番号との一致を確認する (番号確認完了)
          ↓
       (本人確認完了) とすることができます。

 

この場合、採用時などに本人確認書類(運転免許証、写真付き学生証等)による確認を行っている必要があります。

 

ここでは、「いつも同じ部署にいる取りまとめ担当者」がポイントです。見ず知らずの人に対して本人確認をする場合には、写真つきの証明書などがないと確認できませんが、いつも同じ部署で仕事をしている人であれば本人であることが目で見て確認(この場合は身元確認手続きは不要です)できると考えられるので、この方法が採用されました。

 
 

支払調書を作成するために、個人番号の提供を依頼する書面を活用する場合
(上記 国税庁資料P33より)

 

送付した提供依頼書類に印字した取引先の住所及び氏名と、
返送された番号通知カードの写しによる住所及び氏名とが一致
      (身元確認完了)
          ↓
番号通知カードに記載された番号によって(番号確認が完了)します。

 

ここまでは、設備投資をほとんどせずに、アナログな方法によって、人力で番号を取得する方法を見てきました。

 

これで個人番号の「取得」が完了です。
 



 

では次に、業務フローの「安全管理装置等」以降に移りたいと思います。

 

個人番号取得完了後に、事業者の手元にある個人番号の記載された「平成28年分の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」が、まさに「特定個人情報」となり、普通の事業者が「番号法の適用を受ける事業者(個人情報取扱事業者)」になります。事業者は、「特定個人情報」を安全に管理しなければなりません。

 

取得だけでも大変なのに、あと、5つも工程が・・・・・・。

 

今後は、以下のような業務フローを繰り返さなければなりません。

 

 安全管理装置等 

情報漏えいを防ぐために、安全管理体制用の規定や組織の構築・教育・金庫等の設備の導入・保存されたデータのアクセス制御管理を導入

  保 管  

手続き書類の作成事務が発生する限り、あるいは、所管法令によって一定期間保存が義務付けられているものは その期間、「特定個人情報」を保管し続けることに

 利用・提供 

事業者は、社会保障及び税に関する手続書類に従業員等の個人番号・特定個人情報を記載(利用)して、行政機関等及び健康保険組合等に提出(提供)することとなります

 開示・訂正・利用停止 

事業者のうち、個人情報保護法の適用を受けることとなる個人情報取扱事業者は、特定個人情報の適正な取扱いについて、開示・訂正・利用停止等の規定の適用を受けることとなります

  廃 棄  

手続書類の作成事務を処理する必要がなくなった場合で、所管法令において定められている保存期間を経過した場合には、個人番号をできるだけ速やかに廃棄又は削除しなければなりません

 
 

スマートフォンやWeb技術によってスマートに管理するサービスも続々とリリースされています。サービスもさまざま、価格もさまざまなので、御社にあった(コストと、かかる労力にみあう)サービスがきっとあると思います。

 

どのような方法であれ、「特定個人情報」を持った時点で、高度な安全管理装置等(ハード面でもソフト面でも)を持つことが求められます。

 

また番号法では、情報漏えい等があった場合の罰則が、かなり強化されています。

 

厳しいものだと、「4年以下の懲役 or 200万円以下の罰金 or 併科」もありえます。

自社で抱えるリスクは、計り知れないものがあります。

 

しかし、安心してください!

 

番号法では、個人番号関係事務の 「委託」 を認めています。

 

実務上は、税や社会保険関係の手続書類の作成事務を代行処理するのは税理士であったり、社会保険労務士であったりするので、番号法でも業務の委託を認めているものと思われます。

 

現在、弊所でも「特定個人情報」取扱事務所としての基本的なハードとソフトを導入すべく準備中です。

 

今回のポイントとしてあげた、「外部委託を考えた」場合、

作業フローを取得委託」以上!  にすることが出来るので、かなりのメリットがあると思います。

 

当然、委託を受けた事業者は、先に述べた業務フローを確実に実施しなければなりませんし、委託をした事業者は、委託先がしっかりやっているかどうかを監督しなければなりません。

 

しかし、自社ですべてをやりきるよりも、現在関与してもらっている専門家に業務を委託することで、限りある資源を本業に集中できます。

 

是非、一度ご検討ください。

  
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