こんにちは、協同組合神戸中小企業労務協会の竹山雅也です。

 

近年、メンタルヘルスという言葉を耳にする事が多くなりました。

意味は文字通り「心の健康」、また「ストレスによる精神疾患の予防

や精神衛生上のより良い環境作り」を指して使用されます。

 

2000年代以降、精神疾患に係る診療を受ける患者数は2.5倍以上の増

加傾向にあり、今や事業主の管理責任は従業員の身体の健康だけでな

く、精神の健康にも及びます。

 

この問題を受けて、昨年平成27年12月の労働安全衛生法の改正により、50人以上の労働者(勤務時間や

日数を問わず、継続雇用されている者)を雇用する事業所において、毎年1回のストレスチェック検査

を実施する事が義務付けられました。1年に1回ですので今年の11月末日が第1回目の実施期限となっ

ています。

 

ストレスチェック検査は以下の手順により行われます。

1、検査を社内規定として明文化し、従業員に通知する。

2、ストレスに関する質問票(厚生労働省が推奨する簡易調査票の使用も可)を配布し、

回答内容を基に医師などの検査実施者がストレスの程度を評価する。

3、高ストレス状態にあると判断された場合、当該従業員本人の申し出に応じて医師に

よる面接指導を行う。

4、必要な場合には労働時間の削減、業務内容の変更など適切な就業上の措置を行う。

5、管轄の労働基準監督署に検査結果報告書を提出する。

 

※ 機微な個人情報を取り扱う事から、検査実施者は医師(産業医)、保健師、厚生労働大臣の定める研修を修了した看護師、精神保健福祉士の資格者に限定されています。また、人事権を持つ職員を検査実施者とする事はできません。該当する者がいない場合は外部機関への委託が必要です。

 

なお、従業員が医師による面接指導を受けたいと申し出た事、または面接指導の結果を理由とした不利益

な取り扱い(解雇、雇い止め、退職勧奨、不当な動機・目的による配置転換及び職位変更など)は禁止

れていますので、ご注意ください。

 

ストレスチェック検査で従業員自身のストレスへの気付きを促すと共に、メンタルヘルス不調を未然に防

止し、働きやすい職場環境の整備に努めましょう。

 

厚生労働省発行の「ストレスチェック制度 簡単導入マニュアル」は、こちらからご覧になれます。
 
また、「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」は、こちらからダウンロードできます。

  
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