みなさまこんにちは、社員税理士の光島です。

先日の大阪北部地震で被害にあわれました方々におかれましては、どうかご自愛の上一日も早いご復興をお祈り申し上げます。地震発生時は、自宅で出社の準備をしている途中で、神戸市内は震度4程度であったようですが、かなり揺れたような気がします。阪神淡路大震災(1995)や熊本地震(2016)を体験したにも関わらず、こういった時には、なかなか冷静な対応が出来ないものです。
 
「のど元過ぎても、備えよ常に!」
日々、肝に銘じて生活していかなければならないと思いました。
 
さて、4月のコラムでは、請求書の日付による売上や仕入の計上についてのお話しをいたしました。
今期の売上に分類されれば、そのすべてが売上になり、今期の仕入に分類されればそのすべてが仕入になる・・・。
とはいかないのです、実は!
 
売上は、得意先様がその後、どのように利用しようと、商品の引き渡しやサービスの提供が完了した時点で売上になります。しかし、仕入の場合は、自社でその後、どのように利用したかで、取り扱いが大きく異なります
 
皆さんは、棚卸(”タナオロシ”・経理通になると”タナ”と言ったりもします)という言葉を聞いたことはありますか?棚卸とは、自社の倉庫にある、まだ売れていない商品(在庫)を棚から下ろして数量を数え、金額で評価することを意味します。
これは、仕入に計上しているけれども、来期以降の売上に貢献するものであり、今期の仕入からは控除すべきものと考えます。
 
つまり、今期の経費にはならないということです。
 
今期の経費になるか?ならないか?は、税務調査でも重要なポイントの一つです。
棚卸における税務調査のポイントは以下の通りです。
 
1.税務調査における棚卸の日で重要なのは期末(事業年度の最終日)である

棚卸は、一定の周期で行うのが通例です。
一か月単位、四半期単位、六か月単位など、その事業の特性によって様々です。
しかし、こと税務調査となると、調査対象となる最終期の最終日(事業年度の最終日)に行われた棚卸のみが注目されます

期末近くで、来期の売上に備えるための商品を多数、多額に仕入に計上することができると、利益調整の手段となってしまい、課税の公平性が崩れるからです。

 
2.実際に商品を数える際に作った、手書きのメモや手書きの棚卸記入表等は必ず保管しておく

最近では、棚卸の集計を表計算ソフトによって行っていることが多いと思います。
正確性でいうと、コンピュータで計算したものに軍配が上がるのですが、「実際に商品の数を数えたかどうかを担保するのは、手書きのメモや手書きの棚卸記入表等である」という考え方が現在でも生きています。

ICタグやバーコード等でコンピュータでのみ管理している場合は、無理に手書きの表を作る必要はありませんが、手書きのメモや手書きの棚卸記入表等を元に、棚卸金額を集計しているのであれば、ぜひ、この資料を残すことをお勧めいたします

 
3.金額を評価する際に用いる単価が、最新のものになっているか確認しておく

よくあるのですが、棚卸の集計をする際に用いる単価を、何年も前の古い単価を使用している場合があります。正確性を欠くことになるので、必ず確認しておきましょう。

 
4.流通在庫や預け在庫に注意すること

棚卸は、実際に自社にある商品を数えるのですが、伝票上は仕入に計上されているにも関わらず、最終期の最終日(事業年度の最終日)には、自社の倉庫にない場合があります。

これは、商品が発送中で届いていないケース(流通在庫)や、保管場所の問題で一括大量購入後、必要な分のみ発送してもらうケース(預け在庫)の場合です。

この在庫が計上漏れになると、確実に修正項目になり、追徴税額が発生します。

 
明日の売上のために、在庫を備えることは大事なことですが、その、数量や金額をきっちり把握することも非常に重要です。

税務調査で痛い目に合う前に、「のど元過ぎなくても、備えよ常に!」でしっかり対策しておきましょう、では!

  
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