オペレーション部門の橋本です。
前回は住民税についてお話しました。今回は、雇用保険について見ていきましょう。


「雇用保険」とは労働保険の一種で、「雇用保険」と「労災保険」をあわせたものを労働保険と言います。会社は従業員が一人でもいれば、雇用保険適用事業所の設置届と労働保険の成立届を提出する義務があります。

また従業員も、勤務先が雇用保険適用事業所であれば、必ず加入しなければなりません。
但し、下記の場合は加入出来ません。

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 ・ パートで1週間の所定労働時間が20時間未満の方
 ・ 31日以上雇用される見込みがない方
 ・ 雇入れ時、65歳以上の方

 

「雇用保険」には、次のような給付制度があります。

  ・ 求職者給付      ・ 就業促進給付
  ・ 教育訓練給付     ・ 高年齢雇用継続給付
  ・ 育児休業給付     ・ 介護休業給付

 

結構ありますよね。

保険料率は、平成26年度(4月1日~3月31日)は一般の事業で労働者負担1000分の5、事業主負担は1000分の8.5です。 これは、毎年見直しがありますが、本年度は変更ありませんでした。

雇用保険は、給与の総支給額に対してかかります。

 例)課税支給額  250,000円   非課税支給額  15,000円

    (250,000+15,000)×0.005=1,325円となります。

所得税にように、課税支給額のみにかかるのではなく、全てのものに対してです。

 
 

ところで、皆さんは「雇用保険」と聞いて、一番初めに思い浮かべるのは、何でしょうか?

おそらく「失業保険」ではないかと思います。
失業保険とは、転職、定年、倒産、契約期間の満了等により離職し、失業中の生活を不安なく仕事を探し、1日も早く再就職するために支給されるものです。
先程出てきました求職者給付がこれに当たります。

 

給付を受けるには、離職日以前2年間に、被保険者期間が通算12ヶ月以上あることが必要です。
給付額(基本手当日額)は、離職前6ヵ月の賃金の合計÷180で算出した金額のおよそ50~80%となっていて、賃金の低い人ほど高い率になります。

 

また、年齢によって、上限額が定められています。

年齢 給付上限額
30歳未満  6,390円 
30歳以上45歳未満  7,100円 
45歳以上60歳未満  7,805円 
60歳以上65歳未満  6,709円 

(平成26年8月1日現在)

給付日数は、下記のようになります。(自己都合退職者の場合)

被保険者であった期間 給付日数
1年未満
1年以上 5年未満 90日
5年以上10年未満
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

 

失業給付を受けるに際しての流れを図で見てみましょう。


【 待機期間と給付制限期間の関係 】雇用保険

この図で分かるように、3ヶ月の給付制限期間というものがあります。
これは、正当な理由のない自己都合で退職した場合です。
会社都合や契約期間満了等による離職は、この給付制限はありません。
但し、最初の7日間の待機期間は、全ての人に適用されます。

 

今回、ご紹介した例は、ほんの一部です。
色々なパターンがありますので、疑問等ありましたら、いつでも当事務所までお尋ね下さい。

  
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