オペレーション部門の橋本です。

「第3号被保険者の特例追納」ご存知ですか?

 

「第3号被保険者」とは、会社員や公務員の配偶者として扶養されている20歳以上60歳未満の人のことを言います。

この「第3号被保険者」は保険料の納付が不要のため、色々と不平が取り沙汰されていますね。

第3号被保険者分の保険料は、配偶者が加入する年金制度が一括負担しています。

今日はその問題ではないのですが、気をつけないといけない手続きについて話していきましょう。

 

先ほども述べましたように、第3号被保険者は、第2号被保険者の配偶者として扶養されています。

配偶者が会社員でいる間はいいのですが、退職あるいは離婚、または自身の年収が130万円を超える場合は資格を失い、第1号被保険者に該当します。

そうなりますと、自らが市区町村に届出をし、保険料を納めなくてはなりません。

この届出をされていない方が非常に多いのです。届出は、次のようになります。

年金種別変更1
 
 

本来は第1号被保険者なのに、必要な届出を行わなかったために、第3号のままでいることを「不整合記録問題」と言います。

資格喪失後2年以上経過すると保険料の納付も受け付けられなくなり、「未納期間」が生じ、その結果、受給資格期間を満たさずに無年金状態や年金額が少なくなったりします。大問題ですよね。

 

しかし、救済方法があるのです。

元々2年は遡って納付することが出来ますし、時限措置として平成27年4月から3年間、過去10年分も納めることが可能になりました。これを「特例追納」と言います。

申し込みは、平成27年2月からなので、もう始まっていますね。

年金種別変更11
 

ですが、まとまった年金を納付するのは大変です。

その場合は、追納は無理でも「未納期間」を「受給資格期間」に算入することが出来ます。

これは、「特定期間該当届」と言って、受給額には反映されませんが、期間には反映されます。

 

手続きをすることにより、下記のようなメリットがあります。

 1.無年金から年金受給に


・「未納期間」を、「特定期間」として「受給資格期間」に算入できる。


・老齢年金だけでなく、万一の時における障害・遺族年金の受給権確保につながります。

 

 2.保険料を納付すれば、年金額がアップ

・本来さかのぼって払えなかった期間の保険料納付が、平成27年4月以降最大10年分追納が可能。


 (3年間の時限措置)


・保険料納付により、年金額の減額を防止。

 

年金は、*1原則25年以上加入していないと受給出来ませんが、この「特定期間該当届」を提出することによって、「未納期間」を「*2カラ期間」にすることが出来ます。

*1 消費税が10%になると同時に10年になる


*2 受給資格期間にカウント出来る期間

 
 

年金問題は、今までもこれからも、大きな問題です。

思い当たる方や、自身の年金のことがよく分からない方は、早めに年金事務所に相談することをお勧めします。丁寧に説明していただけますよ。

 

最後に、年金の種類をご紹介しますね。

 国民年金  日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人
 厚生年金  厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務する全ての人
 共済年金  公務員・私立学校教職員など
 

この国民年金に、先ほどから出ている3つの種類があります。

 第1号被保険者  自営業、学生、無職の人など
 第2号被保険者  会社員(上記の厚生年金に加入していれば、自動的に国民年金にも加入)
 第3号被保険者  第2号被保険者の配偶者で20歳以上60歳未満の人

  

  

ご自身はどれに該当するか、今一度把握して洩れのないようにしましょう。

  
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