監査部門第一課の牟田口です。

相続が起きると、とにかく手間がかかります。
葬儀に始まり、遺産の確認、その財産の分割、相続税申告等々、やらないといけないことがたくさんあります。
 
それらの中でも、相続財産の名義書換は大変な作業。
自宅の土地建物、銀行の預金、証券会社の株式、その他、財産の種類が多ければ多いほどその作業は増えていきます。普通はこんな作業、一生のうち、多い人でも2~3回。まず慣れることなんてありません。
 
そして、その名義書換を面倒にしているのが、書類の用意です。
被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍関係の書類をすべてそろえないといけないのですが、これだけ揃えるだけでも、自分でやろうとすると、もう大変。
また、これらの書類を揃えるための、市役所へ払う手数料だけでも、バカになりません。

 

さて、これらの手間をなくす制度が現在進められています。
法務省で考えられているのが「法定相続情報証明制度」。
この制度の趣旨は、相続登記が出きておらず、ほったらかしの不動産を減らすために考えられたようです。空き家対策や所有者不明の不動産を減らすのが目的です。

 

手続きの流れは

 
1.申出

①戸除籍謄本等を収集
②法定相続情報一覧図の作成
③申出

 

2.交付

法務局で法定相続情報一覧図の写し交付

 
3.利用

戸籍等の束の代わりに提出

 

この証明書を使えば、各金融機関に出さないといけない束の代わりになり、一度全ての書類を用意してしまえば、あとはその証明書だけでOKとなるのです。
戸籍の収集を一度はしないとけませんが、その後は証明書のみになるので、少しは手間と費用が改善するかもしれませんね。
 
あと、せっかく作ったマイナンバー制度。
これを使ってもう少し手間がかからないようにできないものかと思います。

 
*文中のイラストは、「行政手続のオンライン利用の推進」(総務省)不動産登記規則の一部改正(案)に関する意見募集「省令案の概要」から抜粋しました。

  
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