監査一部門の牟田口です。

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今年の5月26日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」というのが

全面施行され、空き家対策がスタートしました。

 

新築のマンションや一戸建が次々に建設されていますが、その半面、

全国的には空き家が増えています。空き家が増えるとメリットは

ほとんどなく、いわばデメリットばかりです。そのため空き家対策が作られたようです。

 

空き家が増える要因には色々あるらしいのですが、その一つに相続によるケースが挙げられます。

 

例えば、親が介護施設に入居したからといって、実家をすぐに売却しようと思う方はまれでしょう。

親のいろいろな荷物もありますし、一時的に帰宅することもあるかもしれません。

その後、親が亡くなったとき、子はその家を相続することになります。

その家は自分自身の色々な思い出がある実家です。

なので、使わなくなったから売ってしまおうと、すぐに決断することもしないでしょう。

 

しかし、そうなるとその家は空家です。

 

空家を維持することは結構大変です。建物の修繕、庭の手入れなど定期的に行かないといけません。

また、その実家が近ければいいのですが、 もし遠方なら行くことも大変です。

実家を管理するためだけに、時間と手間をかけ、安くはない交通費を払わなくてはならなくなるのです。

また、空家になると防犯上も危なく、思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれません。

 

そして、もし実家の管理が行き届かなくなり、最初に書いた法律により、いわゆる「特定空家」に市町村

長から指定されると大変です。

通常、住宅用地については土地の固定資産税を計算する際、課税標準を1/6に減額してくれます。

これがなくなるのです。そうなると固定資産税が跳ね上がっていまいます。

 

管理も出来ない、多額の固定資産税がかかる、売るに売れなくなる。

まさに負の遺産になってしまうかもしれないのです。

 

財産を築き、維持し、将来は次世代に引き継いで行くことは普通にあることです。

しかし財産によっては、負の遺産となってしまうかもしれません。

はたして財産を次世代に残すことが良いことなのか。

 

親は、今後は自分の築いた財産に責任を持って、「将来自分の財産をどうしていくのか」まで考える必要

があるのかもしれません。

  
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