先日、あるスーパーの会長と打合せがあり、色々と話が盛り上がっておりました。

この会長は経営者としても特に尊敬する大好きな方で、お会いする機会も多いのですが、とにかく話が面白い上、どの話も首尾一貫したものがあります。今回の打合せも、数値の話で作っていった資料の私の話はほんの数分で、それから約4時間近く食品の話です。今日は「かぼちゃの熟度を担当者がわかっていない!」から始まりました。

 

会長室にはキッチンもあり、一階が店舗という事もあって、巨大な冷蔵庫の上にあるキッチンスタジアムのような部屋で、会長の頭の中は「クックパッド」級のレシピの数というより、あたり前のレシピではない特殊なレシピ? 「へぇ~!」とか「ほぉ~!」とかの連発。

 

会長:「うちで売っている いなりずしに、けしの実を もう少し入れて、

胡麻をもう少し増やすと美味いんや~」

 私:「へぇ~」

 

私もついつい聞き手にまわり、あげくの果てには巨大冷蔵庫からその素材を調達し、その場でキッチンで作ってしまう。ついつい食い手にまわるという、幸せいっぱいの打合せです。

 

私が話をする内容に対して投げかけられる質問は、

 

会長:「それはお客様が喜ぶ事か?」
私:その説明
会長:(説明に対して)「それはお客様が喜ぶ事なのか?」
私:その説明
会長:「そんな事でお客様は喜ぶのか?」

 

打合せ中にその質問を何度聞くのか分からないというより、浴びる感じです。私が社会人になるころに会長と経営の話をするという事は無かったのですが、美味しくて、安心して、健康に良い食べ物を開発するという話は、私が今の仕事を始めた時から同じです。それを一つの言葉にすると

 

”それはお客様が喜ぶのか?”

この”お客様が喜ぶのか?どうか?”という非常に明確な基準ですべてを決めるのは、非常にシンプルで判断しやすい。しかも”喜ばせ続ける”という会社に、どのようにするとなるのか?で「大局の戦略」⇒「究極の戦略」へ落とし込んでいく。

 

事業経営を続けていると、何故だか最初の方向性から大きくずれてしまい、現状を見てみるとその方向性とは全く違う事をやっている。やはり、最初の本質的な思いをどこまで追求しながらこの荒波を乗り越えていくのか?というブレない方向性は、この激動する世の中では本当に最重要といえる事ですね。

 

会長も私も一押し 野菜だらけのスープ

やこやこ

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