監査業務第1課の牟田口です。

前回に続き、相続税の相談です。

今回の相続財産は、多少の現金預金と不動産です。被相続人は、生前 賃貸アパートを経営しており、不動産はその賃貸アパートが1軒と、持ち家の土地建物がありました。

 

相談者Aさん「賃貸アパートがありますが、古いのであまり価値はないですよね。」
 私 「そうですね。建物の評価は固定資産税評価で評価するので、思っているより評価が下がります。」
Aさん「ならば、アパートには、相続税はあまりかからないですよね。」
 私 「確か、そのアパートは借地ではなかったですか?」
Aさん「ええ そうです。父が、かなり昔に土地を借りて、アパートを建てたものです。」
 私 「そうなると、建物だけでなく、土地にも相続税がかかりますよ。」
Aさん「ええっ?!、そうなんですかぁ??」

 

自分の土地ではないのに、土地に関して相続税がかかってしまう。これは他人の土地を借りて建物を建て利用すると、借地権という権利が発生し、その借地権が相続税の対象となるのです。


 
借地権は、大変強い権利ですので、その財産価値が認められており、税法上も財産となるのです。といっても、借地権を売るとなると、その評価で売れるかどうかはわかりません。あくまでも売れるかどうかではなく、その権利に対する財産価値に課税されるのです。
 
借地権の評価は、その土地の評価にも基づいて評価します。
なので、特に土地の値段が高い都会では、当然のように借地権の評価も、高くなってしまいます。
そして、前述のAさんのように、全く想定していなかった相続税を払うことになってしまったということになりかねません。
 
そうならないようにするためにも、相続税対策は早いうちが絶対です。
気になったら必ず相談してみましょう。

  
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