監査二部門の梅本です。

減価償却シリーズ、今回は実務でよく聞く「耐用年数」のお話です。
 
耐用年数とは、「償却=費用化する年数」の事です。
社長や経理の方にも、「これって何年で償却ですか?」という質問を受ける事がよくあります。
 
本来は、その資産を使用する年数で、償却するのが合理的ですが、それを個々に見積もる事は困難です。
そこで実務上は資産の種類や用途によって、何年で償却するかが定められています。
それを、法定耐用年数といいます。
当然、年数が短ければ短いほど、早く償却できるので、節税を考えれば、その方が有利です。
 
では具体例を挙げて計算をしてみましょう。

【 例 1 】
期首に1,000万円の新車を購入、耐用年数は6年(償却率0.333)
1,000万×0.333=333万


1,000万円の車をキャッシュで買っても、初年度は333万円しか経費にならないのです。
 
そこで!!
節税には中古車の方が良い!!という話を聞かれた事ありませんか?
 
どういう仕組みかといいますと、

中古で購入した場合は、新品に比べその資産を使用できる期間が短くなりますよね。その分だけ、耐用年数を短くする事ができるのです。
 
では、中古車の場合も具体的に計算してみましょう。

【 例 2 】
期首に600万円の中古車を購入、耐用年数は3年(償却率0.667)
600万×0.667=400万


600万円の大半、400万円が購入初年度の経費になります。
どうでしょう。中古車の方が安いのに、購入初年度の経費は、中古車の方が100万円も多いのです。
これが、中古資産が税金対策に向いている理由です。
 
せっかく高額資産を購入するなら、出来るだけ効率よく経費にして、節税に繋げたいですよね。
 
損をしない為には、その期の業績を予測すること、それらの準備を元に購入するタイミングを事前に検討すること、が何より重要です。

  
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