この間、近くのお好み焼き屋さんで、モダン焼き食べながら、そのお店のおばちゃんと色々昔話をしておりました。かなり地域密着型店舗といういうか、この地域では生き字引のようなおばちゃんがやっているお店で、多分、モダン焼きの味は50年前から殆ど変わってない感じです。まあ、50年前のモダン焼きの味は覚えてませんが(^^;)
 
私     ”おばちゃんとこは、ここで何年やってるんやったっけ???”
おばちゃん ”もうかれこれ48年目かな・・”
私     ”え!!そんなにやってるの!私が生まれたぐらいからやん!!
おばちゃん ”何言うてるの。にいちゃん、もう〇〇歳やん(^-^)”
私の心の中 ”何で知ってるねん(^^;)”
 
まあ、これぐらい近くの事を知っているということでしょう。
 
私     ”ところで、ここの二軒目にあった下駄屋さんはどうなったの?
おばちゃん ”あ~!〇〇さんね。あの下駄屋さん止めて、今はもうお孫さんとこに。その後、○○店になってその次は○○店になって・・・、今はそれから八軒目かな。”
私の心の中 ”凄い記憶力!!”
 
ここのお店を見ていると、ほんと同じ商品を別に何か追加するわけでもなく、お好み焼きという単品を50年近くやっている凄さはやはり地域密着型。そしてパパママ店舗。そんなに特殊なメニューは考えず、それに食料品という飢えることなく、在庫は少量。そして、死ぬまでやったら終わり。色々と生き延びている理由はあるのですが、周りのお店がどんどん変わっていく中、自然に残った大木のようなお店です。
 
しかし、世の中のお店を見てみると、色々な業種で○○屋さんという区切りがなくなってきているのも事実です。昔の「八百屋」とか「魚屋」みたいな区切りがなくなり、皆一緒になって「スーパーマーケット」というカテゴリーになり、そこからまた「モール」という店舗形態に変化したり。「薬局」というお店に行くと、食料品から日用雑貨まで売っているお店に変化していたり。
 
 要するに、一般的にいう”商品”の概念が、とても大きく変化してきているという事ですね。物であって物でない。「物 = 販売価値」ではないという事なのでしょう。商品を大量に販売する戦略は一つ。他より安く手ごろな値段で売るだけ。それでもより売り上げを増加させる必要があるのなら、質を高めるしかない。その質を高めるには、やはり「その物以上の付加価値」という結論になり、ボーダーを溶かすことによって、より顧客は購買のハードルが下がっていくという仕組みです。
 
消費者としてはどれがいいのか、欲しいものを購買するわけですから、その意欲にドンピシャとなる商品を探し求めていくというところから、先ほどの地域密着型お好み焼き屋さんでモダン焼きを食べるのか?それともウーバーイートで注文して食べるのか?どちらの選択もできますが、どれにしても大きく販売形態というか、販売商品の概念が大きく変化しており、それを踏まえた商品づくり、商品販売を考えないと、結局は閉店せざるをえないという事になるのですね。
 
結論的には、少し哲学的???ですが、商売のボーダーが溶けていく時代だからこそ、しっかりボーダーを明確にする。それは色々な解釈の仕方はありますが、少し考えてみてください。なんてね(^^)v

やこやこ

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