監査業務担当の牟田口です。
11月19日付の新聞記事で「相続財産の算定評価基準『路線価』否定判決に波紋」という記事が載っていました。
 
記事の内容は、東京地裁判決の判決で、路線価に基づく相続財産の評価を「不適切」としたということです。つまり、路線価で評価して相続税を申告したところ、否認され裁判でも負けてしまったというもの。
 
見出しだけを見れば、「それはないだろう」というのが最初に思ったこと。
 
相続税の評価は通常、土地の評価に関しては「路線価」を、建物の評価に関しては「固定資産税評価」を基準に評価します。しかしこの判例はそれを間違っているとしたのです。路線価や固定資産税評価による評価が間違っているとして修正を求められるなら、相続税の際の不動産の評価は、今までとは評価方法が大きく変わってしまいます。正しく評価したのに裁判で負けるとは、どういうことなのでしょう?
 
そこで内容をよく読んでみると、路線価による評価を単純に否定しているわけではないようです。
 
今回問題となっているのは、

・男性が亡くなる2年半~3年半前に、マンション2棟を購入していること
・購入のための借入金をしていること
・購入価格はマンション2棟で13億8,700万円
・相続税の申告時、路線価によりマンション2棟の評価を約3億3,000万円と評価
・購入価格と相続税評価には4倍程度の開きがある事
・国税当局の不動産鑑定では12億7,300万円
・相続税は最終的にゼロとして申告

 
つまり、この件は、マンションを購入し、購入価格よりも評価額としては安くなる相続税評価で相続税を計算することにより、相続税ゼロで財産を次世代に引継ごうとしたのでしょう。
 
いわゆるタワマン活用贈与や相続ですね。この場合やっていること自体は、やはり間違っていないように思います。ただし、購入価額と相続税評価に4倍の開きがあり、相続税をゼロとしたことは、やはりやりすぎという判決なのです。どこまでなら良いの?と聞かれても答えはありませんが、やりすぎは良くありません。節税はほどほどが良いのです。なんでもほどほどが大事です。

  
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