2020.7.20

カテゴリー -/ 相続の きほんのき

監査業務担当の牟田口です。

LINEを触っていると、公式アカウントに

 

LINEでつくる新しい「遺言」タイムカプセル

 

の文字を発見!なんですか?これ?LINEで遺言書ができるの?

???はてなだらけですので、興味津々で早速調べてみました。

 

提供しているのは、葬儀仲介会社のユニクエスト(大阪市)。
インターネットにて定額プランで安く葬儀を提供する「小さなお葬式」を全国展開している会社です。今回この会社が新たに始めたのが、LINEで遺言が残せる無料サービス「タイムカプセル」です。

遺言は2019年の民法改正で、財産目録をパソコンで作成できるなど以前よりも簡単になりました。それでも遺言を書くのはやはりハードルが高く、実際に増えているなという実感はあまりありません。でもこのタイムカプセルは、スマートフォンを普段使っている方なら、トーク感覚で質問に答えていくだけなので、ハードルは、ほぼなくなります。

利用者はサービスが始まってから3ヶ月で15,000人を超えているそう。その過半数は40~50才代が占めるとか。質問の内容は、「以下に該当する資産をお持ちですか?」から始まり、「クレジットカードはお持ちですか?」「電子マネーはお持ちですか?」などと続きます。中には、「ホームページはもっていますか?」や「SNSのアカウントを持っていますか?」などのようにネットならではのものも。また「万が一の際にご自身が頼れる人はいますか?」といったシビアな質問もあります。

簡単な質問に全部答えると、次は個々に詳細なものを入れていきます。例えば「プロフィール」「資産」といった遺言では必ず必要なものから、「自分史」「夢」のようにタイムカプセルならではの質問もあります。「自分史」を選択すると「生まれた場所を教えて下さい。」「生まれ育った場所はどんなところでしたか?」「幼いころはどんな子供でしたか?」といった質問が続きます。「夢」の項目では「これからの人生でしたいことを書きましょう(実現可能かは考えずに)」という質問。

 

通常の遺言とはかなり違った内容になっています。単に財産がどれぐらいあって、どの財産を誰に渡したいかを伝えるだけでなく、自分自身を振り返ってみたり、自身のいろいろな想いを伝えたりするのがメインになっていると思います。正直良くできているというか、こんなのが欲しかったというのが盛りだくさんで詰まっています。

 

残念ながら法的には効力はなく、あくまでも想いを伝えるためのもの。将来、このようにスマートフォンでさくっと作成した遺言が、法的に有効になるかもしれませんね。

 


しかし遺言までスマートフォンとは、どこまで支配されるのでしょう。そう思うのは、完全に古い頭のおじさんてことですかね。

 

 

 

 

  
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