こんにちは、社員税理士の嶋﨑です。

以前に「働き方改革」のひとつである「有給休暇の5日間付与義務」について取り上げました。

今回はその続きで「正社員と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇格差の禁止」について社会保険労務士の秋元先生にお話を伺おうと思います。

それでは秋元先生よろしくお願いします。

 

よろしくお願いします。

まずは正社員と非正規雇用労働者の違いについてお教えいただけますでしょうか。
正社員は期間の定めのない雇用、いわゆる定年までその身分が保証されているのが特徴です。
一方、非正規雇用労働者である契約社員やパート社員は、一般的には契約期間の定めがある人になります。
そして正社員と比べて責任の度合いが低くなります。

責任の度合いとは。
「責任の度合い」を説明するとすごく幅が広くなるのですが、例えばクレーム対応や顧客対応について正社員は最後まで責任をもってやるのに対して非正規雇用労働者は部分的なものに限られるといったことがひとつの例になります。

同一労働同一賃金というのが今年の4月から施行されるということですが、これは正社員と非正規雇用労働者で「待遇」に違いを設けてはならないということでしょうか?
つまり同じ仕事をする人には同じ給料を支払わなければならないという認識なのですがいかがですか。
そういう認識をお持ちの方が多いのですが、実際のところ正社員と非正規雇用労働者で差があってはいけないのではなく「不合理な格差」があってはいけないということなのです。

差ではなく「不合理な格差」がダメ、難しいですね。
もうすこしわかりやすくなりますか。
そうですね、仕事の内容(職務内容+責任の程度)が同じであれば等しい待遇(均等待遇)、差があるのであれば釣り合いの取れた待遇(均衡待遇)が必要になるということです。

会社として気を付けることってありますか。
職務内容等の範囲について差を設けておくことが必要です。
責任の程度が正社員と非正規雇用労働者では異なる旨を明確にしておく、そして労働者から違いについての説明を求められた場合に合理的に説明できるようにしておくことですね。

差の違いについてどういうことが考えられますか。
基本給、賞与、手当や休暇の違いがあげられます。
それぞれを個別に考える必要があります。
例えば、賞与について正社員だからある、非正規雇用労働者だからないというのはよくないということになります。
ですから、寸志からスタートして将来的には非正規雇用労働者の賞与規定を設けることが必要となってくるように思います。

守らないと何か罰則はあるのですか。
罰則はないです。
ただ非正規雇用労働者に民事訴訟を提起され、裁判で不合理な待遇格差があると認められた場合に、その部分について、正社員の待遇との差額の支払いを求められる可能性があります。

なるほど。
それに以前の「働き方改革」の回でも話しましたようにこれをやっている企業とやっていない企業とでは必ず差が出てきます。
将来の労働人口の不足を考えればどうするのがいいのかは見えてくるような気がします。
そうはいっても、企業側にはそれなりの負担が生じてきますよね。
そうですね、そのために使える助成金もあります。
例えば以前に紹介しました、キャリアアップ助成金の「正社員化コース」もそのひとつです。
それ以外にも、「賃金規定等共通化コース」や「諸手当制度共通化コース」といったものがあります。

機会があれば助成金についてまた詳しく教えてください。
本日はありがとうございました。
承知しました、またお話ししましょう。
ありがとうございました。

 

今日のまとめ
(1)「同一労働同一賃金」とは、差がダメなのでなく「不合理な格差」がダメ。
(2)「差の違い」について説明できる必要がある。
(3) 待遇の見直しについて使える助成金がある。

 
この記事は < 税理士法人FCパートナーズ  > が作成しました。
 

  
コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください


Copyright(c) 2012 FARM Consulting Group All Rights Reserved.