監査業務担当の牟田口です。
最近はいろいろな方から相続の相談を受けるようになりました。今回は身近な知人からの相談です。
 
その方、相当の資産家でお父様が今年亡くなり、相続が発生したのです。そしてその相続財産の中に、お皿、刀剣など骨董品が多数ありました。
相続人の方は骨董品に全く興味がなく、知識もないので、お宝も単なるガラクタにしか見えないようです。私も仕事で接することもあるのですが、はっきり言って骨董の世界は難しすぎます。
しかし、相続財産である以上、評価をしないといけません。なので早速、骨董品屋に買取の見積もりをしてもらったとのこと。
そして、骨董屋から出てきた買取額は、全部で500万ほどでした。

 

その方によると、お父様が生前に言われていた評価とはかけ離れているとか。なので、市に寄付しようと思っているけど、どうだろう。そんな相談でした。

 

私にも骨董の世界は全くわかりません。なので、美術関係の仕事をされている顧問先のA社長に早速相談です。
A社長によると、董品屋は実際に売れる価格のだいたい1/10程度での買取となってしまうそう。
これは在庫になるリスクがあり、買取はどうしても安くなってしまうのです。
もし高く売りたければ、オークションに出すのが一番良いそうです。
美術品専門のオークションがいくつかあり、うまく行けば相当高く売れるようです。また、オークションでは、値段がどこまで上がるのがワクワク感があり、かなり楽しめるというのあります。

 

最近はヤフオクなんかで、いらないものを売ったり買ったりするのは当たり前となっています。
美術品、骨董品のオークション良いじゃないですか。
これだ!というわけで、オークションのことで連絡してみたのです。

 

が、よくよく話をきいてみると、実は、お父様は生前に市に寄付するという希望を持っておられたとのこと。せっかく集めた骨董品、いつかは皆さんに見てほしいと思っていたが、自分で美術館や博物館を作るのはできないので、市に寄付をする、と市の承諾も取り付けていたらしいのです。
他の相続人の方々も、寄付の方が良いということでした。

 

オークションで売れば相当の金額になり、相続税の支払い原資となるし、ちょっとしたワクワク感も得られるので私も楽しみにしていたのですが、生前にそのような希望があったとなると、やはりその希望通りにするのが一番です。
というわけで今回は、寄付の方向に進みそうです。

 

その方の骨董品のコレクション展がいつになるかわかりませんが、開催されるのを楽しみにしたいと思っています。
本心はオークション見てみたかったですね。残念です。

 

 

  
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