こんにちは、税理士の嶋﨑です。マイナポイントにつられてマイナンバーカードを取得したのですがそれ以来使用していません。ただ報道では今後「マイナ保険証」や「マイナ免許証」なるものが登場するとの話を聞きます。特に「マイナ保険証」は来年の秋からの運用開始との話も出ているようですが、今日はこのあたりのお話を秋元先生にお聞きしようと思います。秋元先生よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

いわゆる「マイナ保険証」に関してですが、以前このブログで取り上げた事もあります。現在、何が問題になっているのでしょうか。

はい。当時から時間が経過していろいろな問題点が指摘されています。いろいろな問題があるのですが、従来の保険証を廃止して「マイナ保険証」に一本化することが一番大きな問題だと思います。当時はあくまで「マイナ保険証」の取得は任意であるという前提でした。

先生、今までの保険証は使えなくなるのですか。個人的には従来の保険証も利用できた方が良いと思いますが。

従来の保険証は来年の秋に廃止することが予定されています。ただし、廃止について反対意見がかなり多く、政権の支持率にまで影響が出ているとのことですので延期等になる可能性は十分あるかと思います。

「マイナ保険証」以外は利用できなくなることに個人的にはかなり不安があります。

私も個人的には、現段階で従来の保険証を廃止することは問題があると思います。例えば認知症高齢者の場合には、家族の助けがなければ「マイナ保険証」を取得できないケースもあるかと思います。家族の助けがあったとしても、家族がマイナカードを取得し、暗証番号を管理するのは大変かと思います。

私の両親も高齢ですので他人事とは思えないですね。

いわゆる保険証難民の問題です。他には介護施設等では入所者に代わり保険証を管理して運営しているケースが多いのですが、保険証がマイナカードになった場合には、管理する事が事実上できなくなるという問題もあります。

よくわかりました。先生、従来の保険証が廃止されても「資格確認書」が新たに交付され、保険証として利用できると聞いたのですが、具体的な内容を教えて頂けないでしょうか。

はい。マイナ保険証がない人は「資格確認書」を保険証として利用できることが予定されています。ただし下記のような問題点があります。

 

(1)本人からの申請が必要である
(2)有効期間が1年である
(3)医療費が割高になる

 

個人的には「資格確認書」を発行するのであれば従来の保険証を残しても良いのではと思います。

私もそう思います。あくまでも「資格確認書」は暫定的な措置であり、将来的にはマイナ保険証に統一する方向だと思われます。

先生、他に問題点等はありますか。

はい。いわゆる情報のひも付けの問題があります。現在、中小企業の従業員が主に加入する「協会けんぽ」と大企業等の従業員が加入する「健康保険組合」の加入者が8,000万人程度いるのですが、そのうち約77万人分の情報がひも付いてないとの事です。

情報のひも付けがされてないとマイナ保険証として利用できませんよね。

そうです。情報がひも付いてない場合には、本人に通知して情報の提供を求め、ひも付けを行うとの事です。他にも一部で情報のひも付けが誤ってされている事が問題となっています。

一部で誤った情報がひも付けされている事はニュースで知っています。来年の秋までにこのような問題が解決できるとは思えないのですが。

現状では来年の秋に保険証を廃止するのは無理があるのではと思います。個人的にはマイナ保険証そのものには賛成なのですが。

私も問題点が解決されるのであれば、マイナ保険証自体は良い制度だと思います。先生、本日はありがとうございました。

ありがとうございました。

今日のまとめ

1.来年の秋に従来の保険証の廃止が予定されている。
2.マイナ保険証がない場合でも資格確認書の発行を受ければ保険証として利用できる。
3.現段階では運用上の問題点が非常に多い。

  
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