毎年この時期に合わせて和歌山の農協へ梅の予約をしており、6月の初旬には青梅、その後時期をずらして完熟梅が送られてきます。もちろん「南高梅」で、到着すると部屋に梅の爽やかな香りが充満します。
 
最初に送られてくる青梅は梅酒や梅シロップ用で、まだ梅が枝になっている状態で収穫したものです。私の梅酒のアルコールは豪華にブランディと普通の果実酒の二種類で二瓶作り、もう一瓶はリンゴ酢と氷砂糖で”梅リンゴ酢”を作ります。第二弾で送られてくる梅は熟しており、色も黄色と真っ赤になった部分が混ざってキレイな色の梅です。これもやはり香りがたまらなく素晴らしく、これで梅干しを作ります。梅干しも今年で5年目、けっこう手間と時間がかかります。しかし梅干しってどんなものかが、だいぶ分かってきました。
 
最初はYouTubeなどを見ながら、この方法かな?というところから始め、”簡単に梅干しを漬ける方法”とかもあるのですが、私は自分なりに一番手間がかかる方法(簡単に漬けないというだけですが)で漬けていきます。私的に梅干しの工程で一番手間がかかるのは、「土用干し」という工程です。昔の人は・・・、というのがあるのですが、本当に「梅干し」ってよくできていて、梅の効能を最大限に引き出す製法が考えられている食品の一つだ!と感動します。
 
 手順は、梅に塩をまぶして漬け、梅酢が上がってくるのを待っていると、いつの間に果実が全部果実で沈むぐらいになり、紫蘇の収穫時期がやってきて、それを塩でまた揉みながら灰汁を出し梅と合体。タイミングよくその頃になると、紫蘇の収穫時期になり、紫蘇の処理をして合体。その後、「梅雨が明けるのを待つ」のです。それぞれのタイミングが、とても計画通り(^^)/
 
 いよいよ「土用干しの日」!その日がやってくる!梅雨が明けた土用の日です。当たり前ですが、何か雨季雨季から心がウキウキ。昔の人は良く知っており、その日から連日急激に気温が上がって好天が続くと、その何日間、朝早くに梅酢から梅を一粒ずつ取り出し網の上に並べて干します。
 
 昼頃にその一粒ずつをひっくり返し、夕方にそれをまた梅酢に戻す。それを毎日私は4日ぐらい繰り返して、取り合えず準備完了。後は食べる時まで保存です。「土用干し」を4日ぐらいしていると、梅干し一粒一粒の顔を覚えていて、食べる時に”籠のあの辺で干していた梅や!”とかを思い出して愛おしくなったり(^^;)
 
 色々と「時短時短」が求められる中、食事をしてるのではなく、餌を食べてる感じがあったりすることもよく見かけますが、やはり人間ですので食事を楽しむ。栄養素の足し算、引き算だけの食事は本当に味気ないし、心が満たされないのは嫌ですね。「梅干し」は、これだけで話が弾んで食事も美味しい!なんていう食品です。
 
そういう意味で「梅干し」はかなり先の食事のために手間と愛情を込めて作る、かなりゴージャスな食品だなと思うので、たぶん「梅干し」を漬けるのを止める時は、たぶん餌で生きていくようになった時??かもしれませんね(>_<)それは嫌だ~
 
来年もしっかり作れるように、時短も必要な事もあるけど、しっかり優雅な時間も必要ですね。と、思う今日この頃。「梅干し」!いいですよ。

やこやこ

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright(c) 2024 FARM Consulting Group All Rights Reserved.