2002年4月から始めた「つぶやき」も、今回でついに500話目になりました。内容の出来はさておき、23年間、こうして皆様に読んでいただけていることに、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

◆昔のクリスマスと今の違い

 前回は、私の幼少時代の洋菓子工場での“お仕事”の話をしました。今の洋菓子と昔の洋菓子の大きな違いは、やはり設備と気候でしょうね。55年ほど前、うちの工場には大型の冷凍冷蔵庫なんてなくて、夏にケーキのスポンジだけ焼いてストックする…なんてことは不可能。だからクリスマスのケーキは、すべてスケジュール通りに一から生産し、順次出荷というやり方だったんです。

◆少年の仕事ぶり

 クリスマス時期も含めて、私の日常業務は、学校が終わったらそのまま工場へ直行。休みの日は父と一緒に出勤です。その日の製造状況で「ロールケーキの生地を流せ」とか「バームクーヘンの部屋へ行け」とか、いろんな部署に配属されてました(ちょっと大げさですが…^^;)。まあ雑用的なお手伝いが多くて、チョコを湯せんで溶かしたり、一斗缶のジャムを加熱して液状にしたりというのも私の仕事です。

◆シール貼り職人の日々

 その中で、絶対に私が担当するミッションがありました。「バームクーヘン」の真ん中の穴に、「神戸錨堂」(家業の工場の名称)のロゴ入りシールを貼る作業です。包装フィルムが透明だったので、穴をふさぐことでロゴも見せられる、まさに一石二鳥の「シール」です。うず高く積み上げられたそれが収まっている木の箱の数は、4~5列ぐらいで、1列で20段の高さという事は、80杯から100杯の木の箱で、1杯に・・、えーっと、縦横4個×6個が5段積み上げ・・・。という事は、
その日の製造量によって貼る数はまちまちで、多い日には10,000個前後の「穴」が待っていました。開始が夜にずれ込むと「今日、帰れるのか…」と思ったこともありましたね。

4個×6個×5段×80杯又は100杯 → 9,600個 ~ 12,000個の「バームクーヘンの穴」

◆シール貼り名人を目指す少年か??

 どうすれば効率よく貼れるか。小学校の授業中もノートにシール貼りのシミュレーションを描いてました。同じ動作を続けるのが一番早いと信じ、箱を5つ並べて、一気に貼って一気に回収する。この自分流の「生産性向上術」、実は今の仕事でも活きてる気がします。”三つ子の魂百まで”って、本当ですね(*^^)v
まあしかし、小学校生なのに、子供と殆ど遊んだことはなく、仕事が終わってから、従業員さんの部屋に集まっておいちょ株やら、花札で稼いだお金をしばしば巻き上げられるという、従業員還元Wow!かなりカードゲームには鍛えられました・・のか??

 話せば、多分、特殊な日常生活??小学校で銀行へ預金通帳を作りに行った思い出、毎日の現金売上のコインを50枚づつ新聞紙でロールにして売り上げを計算する、それが私の幼少期の積み木・・・。しかし、色々な事をその時に身体に叩き込まれてきたのですが、肉体的にも精神的にも限界を何度も感じてきたこともあり、大病をするまでは疲れることが怖い!なていう感覚はなかったのですが、やはりこの歳になってくると、すぐにへこたれる。まあ、今後はマイペースでいきたいものですね。私情です(^^;すんません。

やこやこ

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