いくらで売るのか?安けりゃ売れるのか?それが問題です。企業はヴィジョンに向かってそれを達成するために利益を追求します。その利益の源泉はやはり売上。その売上は何もしないと上がりません。そのために何を、どれだけ、いくらで買ってもらうのか?その”何を?”というのは商品力という事なのですが、”どれだけ?”という事と”いくらで?”という事は非常に関連性があり、その先に販売戦略があります。

”どれだけ” の商品またはサービスを ”いくらで” 売るのか?それが売上金額を決めるのですが、”どれだけ” つまり売れないと売上にならないので思考はとにかく販売数量に偏ってしまい、当初予定していた販売単価がいとも簡単に崩れてしまいます。売上は上ったが最終手元に残った資金は増えるどころか逆に減っている?っていうことが多々あり、一年が終わって決算してみると赤字。これがその結末です。販売数量が低くて赤字にということも言えるのですが、販売単価が低すぎて赤字ということも考えられます。

いくらで売るのかということを考える一般的な方法は、よく言われる”コストプラス法”です。仕入原価に希望する利益を付加した価格で販売するという手法で、これはある意味とてもシンプルな値決めです。70円で仕入れて希望粗利益率30%で100円で販売、と誰でも簡単に値決めできる方法で、特に何も戦略は無いところが悲しい値付けです。

二番目によく用いられる方法は、競合他社の価格を調べ、その価格に追随した価格と同等若しくは数パーセント上か下の価格に設定して販売するという手法です。これはそれぞれの競合する企業の仕入原価の条件は違うのにもかかわらず、競合他社に合わせた価格にするのですから、同じ価格で販売したとしても手元に得られる利益に差があります。そしてこの販売方法はチキンレースとなることもあり、競合会社の販売価格が100円なら当社は99円、命の続く限り値下げ合戦となり、全体的に痛手を負ってしまう事もあります。

他にも一般的と言われている値決めには、需要に基づく値決め、平たく言うとお客さんの懐具合をみながら値決めをするという方法で、販売者が価格設定に関して大きな裁量を持ち、価格を下げていく分コストがかけられなくなり、サービスは低下、製品のコモディティー(日用品)化が進みます。その結果、粗悪なサービスを行う企業が、優秀なサービスを行う企業を駆逐してしまい、その産業はますます下降スパイラルに突入してしまいます。

経済原理では価格は需要と供給のバランスで決まると言われ、その市場が価格を決めるように思われるのですが、価格の最終決定者は販売側にあるように思います。単純なコストプラス法であったり競合他社追随の価格や需要に基づく価格設定も、場当たり的で無策な値決めであっても、結局は買い手側が決めているのではなく、売り手側が決めた価格です。そういう感覚で一般的と言われている値決めの方法は、最善の方法ではないということかもしれません。

安けりゃ売れるのか?そしてその値決めで利益は得られるのか?そして、その値決めで商品価値は低下しないのか?

いずれにしても値決めは企業経営にとって、ますます重要な要素を含んだ差別化要因になっています。インターネットの普及で価格の情報は手に取るようにわかり、同じ商品ならどこで買えば一番安いのかがわかる時代です。そして、今までと全く違った価格戦略も色々と出てきています。究極は”タダ”です。これ以上値下げは不可能という値決め。しかし現実には大きく利益を獲得している値決め戦略です。買い手が自由に値決めするという戦略。本体は安く売り、消耗品で儲けるという戦略。新たなプライシング手法のキーワードを参考までにあげると、①フリー ②シェアー ③定期購入 ④プレミアム ⑤成果報酬 ⑥レーザー・ブレード戦略、等々他にも多数あります。

世界中の企業は頭から煙を出すぐらい経営戦略を考え、いかに利益を確保するかを思考しています。やはりその中心的戦略は”値決め”ですね。もう一度自社の販売戦略のなかの”値決め戦略”を鼻から煙が出るぐらい考えてみてはどうでしょうか。

やこやこ

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