かなり以前、具体的に言うと2002年8月に稼働しはじめた「住民基本台帳ネットワークシステム」通称”住基ネット”というのがありました。いよいよ、国民全員に通し番号が打たれ国が全国民を管理し始めるのか?と思っておりましたが、何のことは無い。それ以来どんな書類にも出てきませんでした。当時のコンピュータ処理能力では不可能であったのか、プライバシーの問題がまだ解決できていなかったのか、納税目的で使えないとかの制約条件が多すぎたのか?色々な障壁で使い物にならなかったのでしょう。

しかし、その後沸々と考えらていたのでしょうね。今年の5月24日共通番号(マイナンバー)法が成立し、2015年10月から「個人番号」つまり国民一人一人にID番号が付けられるという事になりました。この番号はカードに記載され、行政だけではなく民間でも使われます。基本的にはやはり国民負担(税金)と社会保障の仕組みの抜本的な改革が目的で、そのために個々人の所得や給付状況を正確に把握し、さまざまな個人情報をひも付けしようと考えだされたのが、この「共通番号制度」という事のようです。

この個人番号の主な利用範囲は、大きく分けると、社会保障分野、税分野、災害対策分野で、少し具体的にいうと、

①年金の資格取得・確認・給付を受ける際に利用
②雇用保険等の資格取得・確認・給付を受ける際に利用
③ハローワーク等の事務等に利用
④医療保険等の保険料徴収等の医療保険者における手続き、福祉分野の給付、生活保護の実施等所得者対策の事務等に利用
⑤国民が税務当局に提出する確定申告書、届出書、調書等に記載され、当局の内部事務等に利用
⑥被災者生活再建支援金の支給に関する事務等に利用

とあります。

 つまり、主な目的は、国に払う金額、そして受け取る金額が「一元管理」されるという事。個人が払う税金と言っても、国に払う税金、都道府県に払う税金、市区村長に払う税金等々、それが今までは一元管理されていないという状況だっのが、やっと・・・、という感じですね。と言っても膨大な量のデータを一元管理するのは、手書きの台帳では到底不可能で、市区村長ともなればIT化のレベルに落差が激しく、全ての管理レベルがそろわないと、これからも可能なのか?と疑問は残りますが。

しかし、IT技術の加速的発達というのは凄いですね。昔観た映画の1シーンを思いだします。個人情報が詰め込まれた超小型ICチップを人が生まれた瞬間に体に埋め込まれます。そのチップを介してその人の個人情報が保管されているデータセンターへその人の個人情報がどんどん蓄えられていき、そのチップにバーコードをかざすとその人のすべてが分かる・・・。怖いですね~、怖いですね~!

まあ、マイナンバーにする事により情報が集められるという事なので、個人個人の断片的な情報が断片的では無くなり、税理士的に言うと、”お金の儲け方と使い方でその人の人生が分かる!”と同じです。個人個人の人生が見る事が出来る”ビッグデータ”です。この制度にはメリット?、デメリット?(どちらにも?は付くのですが)が色々と議論されているようですが、方向性はとにかく有効活用。これを祈るだけですね。体にICチップは埋め込まれたくありませんが(^_^;;

詳しくは ↓

内閣官房の概要説明資料 http:///www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/pdf/gaiyou_siryou.pdf

やこやこ

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