4月1日より消費税率が一部の例外を除き、5%から8%へ引き上げられます。そして予定では「経済状況などを勘案し」平成27年10月に10%と引き上げられる予定です。一度に5%の増税は家計への負担が大きいため、二段階の引上げです。一気に引き上げであろうが、二段階であろうが、家計への負担が増加するのには間違いありません。

 一方、販売者側にも消費税率引き上げによる影響はあります。実質消費税率の引き上げによる消費マインドの低下であったり、競合他社との価格競争の激化など、中小企業・小規模事業者の経営環境は、今まで以上に厳しさを増すことは間違いないと思います。こういった経営環境の変化というのは、消費税率引き上げ以外にも多く見受けられますが、やはり今回の増税は大きな変化と捉え、消費税率の引き上げを乗り切る、これまで以上に総合的な経営力の強化が求められるように思います。
 
 消費税引き上げによる一番のポイントは、消費税の価格転嫁がうまくできるかどうかににかかります。消費税は製造、卸、小売りなどの各取引段階で課税され、最終的に消費者が負担します。その転嫁のプロセスで取引先との力関係等の理由で転嫁できない場合があったり、転嫁することで売れなくなり、結局価格競争に飲み込まれてしまい、売上や利益の減少を招くという事になってしまいます。実際に計算してみると

  消費税率 5%     税率8%後販売価格据え置き
 売上額(税込)10,000円   10,000円
 売上額(税抜) 9,524円    9,259円   → 265円の減少
 消費税額     476円     741円   → 265円の増加

 つまり売上の内 265円を値引きして売っている形となります。という事は消費税を転嫁した場合と比較してみると

  消費税率 5%     税率8%後販売価格に転嫁
 売上額(税込)10,000円   10,286円
 売上額(税抜) 9,524円    9,524円   → 増減なし
 消費税額     476円     762円   → 286円の増加

 

 転嫁しない場合は、実質販売価格が 9,524円を 9,259円で販売することになるわけですから、265円の値引きとなり、値引き率からいうと 2.78%の値引きになります。すべての売上に価格転嫁が出来なかったとなれば、売上に対して2.78%の利益が無くなるという事を意味します。企業の利益率は大小さまざまですが、2.78%の利益が無くなるという事は、企業の存亡に大きく影響する数値であることは間違いありません。

  ピンチはチャンス

 そこで、何をどのようにして消費税率引上げを乗り切り、収益確保するのかを、じっくり考えるチャンスかもしれません。普通に「消費税率8%になりましたので・・・」と販売価格を上げるのか、それとも自社の商品の内容を徹底的に見直し、販売戦略を練るのか?やはり今まで以上に戦略的に価格設定や販売計画を綿密に立案しながら、経営を行っていく必要が重要性が増してきたように思います。

  
すぐに着手する事

 ①商品・サービスの見直し
 ②きっちりした原価を把握、そしてコスト削減
 ③消費税の納税資金と資金繰りの変化を前もって把握
  (消費税の納税額は増加します)
 ④消費税等の経理処理に注意(新旧税率が混在したり、経過処置に注意)
 ⑤コンピュータシステムの税率アップ対応の確認

 残り消費税率引き上げまでの時間は1ケ月を切りました。本当にピンチはチャンスです。しかし、チャンスを手に入れる努力なしでは、今まで以上に厳しい環境になってしまいます。この大きな環境の流れにうまく乗りきれるよう、頑張って準備、準備。とにかく準備。せっせと準備。

                             やこやこ

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