最近よくテレビとか雑誌とかで、銀行の”貸しはがし!!”という言葉をよく耳にします。今日も以前矢子事務所に勤めていたN氏より相談があって、色々と話しているとその状況でした。貸し渋りとよく似たような言葉なんですが、ちょっと意味が違う。貸しはがしというのは、貸し渋りよりもっとえげつない。ちょっと前に新生銀行が貸しはがしをえげつなくやって、世間の批判を受けておりました。

 貸し渋りと云うのは、銀行から融資を受けたいのに、財務内容が銀行の査定に合わず貸してくれないというやつですが、貸しはがしというのは、現在借りている借入金が提供している担保物権を上回っているために、そのバランスをとるために、すぐにその差額分全額いっぺんに返済して下さい。と一方的にそして威圧的に言われ、債務者はそれに応えるざるをえなくなり、お金を何とかかき集めたりして返済させられる、というやつです。ほんと、聞いていると”貸しはがし”とはよく言ったもんだと感心するぐらい、剥ぎ取ってまで返済させるという感じです。以前吉本の岡八郎がよく言っていた”えっげっつなぁ~!”という言葉がぴったり。

 色んな個々人の状況があっても、何千万円ものその差額が計算上出てしまうと、債務者の事情なんぞお構いなしで、冷酷にすぐに返済して下さい。さもなくば・・・、という事を銀行の担当者が債務者にというより、銀行にとっては債務者がお客さんのはずなのに、そんな事が平気で言えるというより言わざるを得ないという現状を見ていると、銀行は撃沈寸前という感もします。それに、こういうゴミのタライ回しをすることによって、負の相乗効果が加速するという事も、銀行の担当者レベルでは自分の首を守るのが精一杯で、そんな事はあまり関係が無いのかも知れません。

 まあ、どちらにしても、銀行のCS(顧客満足)はこれ以上の底が無いというところまで来ており、銀行員のすべての人がそうとは思わないのですが、やはり企業が病むと従業員まで病んでしまうという気がしてなりません。経済の心臓役である金融であるばっかりに、はやく病気を治してほしいと思う今日この頃です。

               やこやこ

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