ootuka 事業を続けていると、どうしても人間寿命があるので、その事業を継承させる必要が出てくる時期がやってまいります。やはり創業者は身内、特に自分の子供に引き継がせたいと考えるのは、当たり前かもしれません。そこで、昔も今も男子の跡継ぎを望むようで、二代目は特にその長男でそれが無理な時は二男・・・、てな感じで考えていくようです。

しかし、それがまた絵に描いたように、創業者は跡継ぎに苦労はさせられないと、せっせと財務内容を良くし、年齢とともに息子にバトンタッチ。息子は甘やかされて育ち、経営のケの字もよく分からず、資金繰りすらやったことが無いが、お金を使う事にかけては天下一品(全ての二代目がそうではありませんので)。しかし、バトンタッチをされた息子は、お父様には負けじとお父様とは違う路線を取り入れたりと、頑張っていきます。

そういう環境で経営を行った挙句の果てに、また次の代に承継。三代目も二代目と同じように、少し甘やfujiyamaかされながら育ったせいか、お金の使いっぷりもピカイチ。しかし、二代目が財産を色々な局面で使ってしまった状況で、二代目までの信用で借金地獄。その後破綻。ていう、よく聞くパターン。つまり、創業者が盛り上げた事業を二代目は経営手腕が有無に関係なく引き継ぎ下降線。三代目で終了、というシナリオ。

それに比べて、大阪船場の商人は考えたのですね。代々跡取りの男子に恵まれるとは限らないし、男子に恵sasameまれたとしても商人としての手腕とか器がなければ結局、事業をつぶしてしまう事になりかねないので、跡取りに男子を望むのではなく、女子を望み、その女子に婿養子をとるという慣わしがあるようです。これを”船場の婿養子”という喩で、よく取り上げられるのが「木津屋」で大阪南堀江で薬の商いをしていた304年の旧家です。考えてみればとても合理的。経営手腕や経営の器があるお婿さんを、自分の身内にして事業承継を行うわけですので、経営手腕の無い二代目に引き継ぐより、上手く行く確率は高くなるのは当然です。

最近、そういう事業を引き継ぐという事で話題なのが、大塚家具の父娘による骨肉の争いです。これは良い意味でも、悪い意味でも非常に面白いというと失礼かも知れないのですが、創業者の跡取りで女子が”船場の婿養子”スタイルではなく、本人が創業者をやり込め、跡継ぎになるという、あまり例をみない壮絶なバトルが続いております。巷でこの勝負は、創業者側か?二代目か?と賛否両論だったのですが、時代の流れという事もあったのでしょうか、二代目の勝利。大塚家具の二代目は、時代にあった経営手腕が認められたのでしょう。

人間はどうしても寿命があるので、理論的に寿命のない法人という人格を作り、それを人が継承しながらbaton事業を継続させる。そこに理論ではない苦労が多く有るようです。中小企業は特に創業者一族の力が存続していることが多くあり、それが永遠に続けれるか?しかし続けていきたい。創業者は苦労を多く経験しながら強くなり、一つの事業を作り上げ、それを、バトンタッチするときには、できるだけ苦労しないような形にし、引き継がせる。それが良いのか悪いのか??そういう相談は、本音と建て前が錯綜し、答えに困る時が多々あったりしてしまいます。

まあ、どちらにしても、事業として継承できる形になれるよう、日々経営の努力は必要ですね。

やこやこ

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