監査二部門の金森です。
 
少し前にこのコラムで「家族信託」のことをお話させていただきまし

た。https://fc-partners.net/?p=14217

当時はまだ聞き慣れない言葉だったかもしれませんが、僅かの間に関

連の出版物やセミナー等の案内もよく目にするようになりました。
 
みなさんの中にも、何かしらのアドバイスを受けられた方がおられるかもしれません。

従来の方法とは違う新しい仕組みの一つとして、「家族信託」という方法が注目されているようです。

では、具体的な活用例として、どのような事例があるのでしょうか。

 

元気なうちは自宅に住み続け、施設入所時には自宅売却金を充てたい。
 
通常、親が判断能力を失ってしまうと、子供は親名義の不動産を売却することもできないし、預貯金を引

き出すこともできません。そこで親が元気なうちに、親を「委託者」(受益者)、子供を「受託者」とし

て信託契約を結びます(家族信託契約)。この時点で、不動産の名義が親から子へ移動します。

 

親は、元気なうちは自宅に住み続けることができます。

もし、親が判断能力を失った場合は、受託者である子供

が親の不動産を売却することが可能となります。

売却金は受益者である親のもの。管理は子供が行い、親

のために有効に使うことになります。

親が施設へ入所することになったら、その売却資金を入

所費用に充てることもできます。
 

「家族信託」でなく「成年後見制度」を利用した場合は、家庭裁判所から専門家が専任され、子が親の財

産管理をすることができなくなってしまいます。また投資などの資産運用、財産処分は原則できません。

ただし、本人の名前で契約をする必要がある場合など、本人の法定代理人である成年後見人でなければで

きない部分もあるので、注意が必要です。

 

こうした家族信託の制度を検討する際、必ず他の制度と比較することが重要になってくるかと思います。

個々により様々なケースがあるので、出来るだけ問題点を整理することが必要になります。

そして、その問題をどのように解決して行くかが大切です。

当事務所でも外部の専門家の協力を得ながら、家族信託についての情報を提供して行きたいと考えており

ます。まずは担当者へお問い合わせください。

  
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