みなさまこんにちは、社員税理士の光島です。
今年も早いもので、12月になってしまいました。
来年は、本当に10月に消費税等の税率が10%になるんですね。
年号も変りますし、「変化するぞ!」という年になるのだと思います。

今回の消費税等については軽減税率が入ってくるので、国税庁でもQ&Aをどんどん更新して、具体的な対処方法を示しています。
 
軽減税率の実施時期が近づいてくると、いろいろと心配(疑問)なケースが思い浮かびます。その心配(疑問)に答える形でQ&Aが構成されているのです。
 
今回参考にしたのは、「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」です。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/qa_03.htm
PDFで公開されているので、ご興味のある方は、ダウンロードしてみてください。
 
基本は、軽減税率の対象は「飲食料品の譲渡」であり、「飲食料品」とは「人の飲用又は食用であるもの」です。

「飲食料品」なのかどうか?
  かつ
「飲食料品の譲渡」なのかどうか?

どちらも該当した場合のみ軽減税率が適用されます。
 
では、平成30年11月の最新の更新事例を抜粋して少し見てみましょう。
 
問10(ウォーターサーバーのレンタル及びウォーターサーバー用の水の販売)
答:内容によって10%・8%に分かれます。

ウォーターサーバーのレンタル → 10%
資産の貸付(レンタル)は「飲食料品の譲渡」に該当しません

ウォーターサーバー用の水の販売 → 8%
飲料用の水は「飲食料品」に該当し、その販売が「飲食料品の譲渡」に該当します

取引が明確に分かれているので、この例は比較的理解しやすいと思います。
 

次の問32及び問33は、様々な資産やサービスが混ざっているような取引の場合はどのように考えるのか、が例示されています。
 
問32(飲食料品のお土産付きパック旅行)
答:全体が10%

パック旅行は、「飲食料品の譲渡」の他、様々なサービスが複合的に混ざり合って、一の役務を構成します。
よって、その一部を8%の適用とすることができず、全体が10%となります。

(参考)として記載されているのですが、内訳が明確になっていたとしても8%が適用できない、とありますので注意が必要です。

 

実は、水道代も軽減税率の対象にならないのですが、この考え方に近いです。
水道水は「飲食料品」でもありますし、お風呂や掃除などの「飲食料品」以外にも使えるので用途が混ざり合っています。

明確に「飲食料品」であるといえない場合は、軽減税率の対象とならないとされているのです。

 
問33(日当の取扱い)
答:実費精算でなければ、全体が10%

実費で区分されていれば、個別に判断してもいいのですが、旅費規程等に基づいて支給されるもの(用途が混ざっている)については全体が10%となります。

 
次の問は、話題になっているイートインスペースについてです。基本は、レジ等で「店内飲食するかどうかの意思確認」によって、店内飲食しない場合は8%が適用されることになるのですが・・・。
 
問48(イートインスペースで飲食される物の限定)
答:実態が、限定されたもの以外も飲食可能であれば、全ての「飲食料品の譲渡」の「店内飲食するかどうかの意思確認」して判断しなければなりません。

イートインスペースを設置している場合は、「店内飲食するかどうかの意思確認」によって、店内飲食しない場合のみ8%が適用できます。

たとえば、「パンと飲み物以外の飲食はできません」と明示している場合は、理屈上は「パンと飲み物」以外の「飲食料品」は意思確認しなくても、無条件に8%適用できるはずですが、

実際に「パンと飲み物」以外のものを飲食している事実がある場合は、全ての「飲食料品の譲渡」についてその後「店内飲食するかどうかの意思確認」をしなければ、全ての取引について10%が適用されてしまうことになります。

意思確認を明確に行っていない場合には、8%で売上を計上していても、実際は10%が適用されるべきであり、約2%に相当する消費税等を追徴される可能性も否定できないことになります。

 
問49(コーヒーチケットの取扱い)
答:コーヒーと引き換えた時点で売上を計上している場合は、「店内飲食するかどうかの意思確認」で判断します

ただし、コーヒーチケット販売時に売上を計上したい場合(今後も認められるのですが)は、「販売用のチケット」と「店内飲食用のチケット」を分けて販売しない限り、全てのチケットが10%が適用されることになるとも考えられます。

この問は、提供するサービスそのものに影響を与えます。

 
問52(回転寿司店でパック詰めした寿司を持ち帰る場合)
答:注文時点で持ち帰ることを前提にしてパック詰めした場合は8%で、注文時点で持ち帰ることを前提にしていない商品を、その後、持ち帰り用とした場合には10%になってしまいます


この問でもわかるように、途中で気が変わっても、軽減税率の適用はしてくれないということですね。

 
次の問は、実務を考慮しているものです。
 
問79(食品と酒類のセット販売時の一括値引)
答:値引き額は、譲渡代金等で「8%部分の値引き金額」と「10%部分の値引き金額」を按分すべきであるが、領収書等で明細が確認できる場合は、例え、酒類(10%が適用される)のみで全額値引きしたとしても認められます

10%部分の値引きにしたほうが、全体の代金をを安くできるので販売者、消費者ともにメリットになります。線引きが難しいので、経理担当者はしばらく慣れるまでは、混乱するかもしれませんね

 
食品スーパーマーケットで買い物をしていると、これは8%?10%?と考えてしまい、お買い物に集中できない今日この頃です。皆様、よいお年をお迎えください!

  
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