監査二部門の梅本です。

少し前の話になりますが、昨年12月14日に平成31年の税制改正大綱が公表されました。

税法は、毎年と言っていいほど改正があります。その中でも、全ての中小企業の経営に直結するのが「法人税の税率」の改正。
 
まず前提として、利益に対して払うのは、国税である「法人税」だけでなく、県・市に払う「法人地方税」もあります。それら全て含めた税率が、いわゆる「実効税率」といわれるものになります。
 
実効税率の詳細は大変複雑ですので、今回は分かりやすく国税である「法人税」にしぼって、その推移をみていきたいと思います。
 
表をご覧下さい。

一目瞭然、税率は下がってきています。

さらに中小法人は、所得800万円までは軽減税率が適用できます。
そして現状、ただでさえ低い「軽減税率」が特例で15%まで引き下げられています。
 
その15%の特例期限が、今回の平成31年の税制改正で延長される見込みです。
利益に対しての法人への税の負担は、一昔前よりも明らかに低くなっています。
また、こういう話になると必ず出てくるのが「日本は外国よりも税金が高い!」という声。
実際には諸外国と比較してどうなのでしょう。
 
特殊な税制の国(アラブ首長国連邦は実行税率50%を超えるといわれています)を除けば、法人税の高課税国として有名なのは、アメリカとフランスです。
※もちろんアメリカは州によって違います。
 
日本はそれら比較すると少し税率も低く、2番手グループでしょうか。
やはり、世界的にみても、まだまだ法人税率は高いようです。
 
税率が高い話になってくると、当然ですが「税率が低い国」はどこなのかという事に興味がうつってくると思います。いわゆる「タックスヘイブン」ですね。その話はまた、改めてということで。

税率が30%だとしても、70%は資金が残ります。
残った資金を再投資し、利益をだしてさらに税金を払う。
基本的にはこれの繰り返しです。
 
もちろん、資金繰りはそんなに簡単ではありません。
その為、常に近い将来の予測が必要になります。
決算の利益の着地点も含めて早い段階での予測が、事業の維持・拡大には不可欠かと思います。
 
それをお手伝いするのが、我々税理士法人としての大きな役割の1つです。

  
コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください


Copyright(c) 2024 FARM Consulting Group All Rights Reserved.