みなさまこんにちは、税理士の光島です。
インボイス制度への登録判断は、8月中にはしてくださいね。登録には相当時間かかりそうなので、申請はお早めに！
 
さて、毎年6月中旬に「査察の概要」というプレスリリースが国税庁のWebページにアップされます。（令和5年6月　大阪国税局）https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/release/hodo/r04/sasatsu/index.htm
大阪国税局の過去のプレスリリースは、こちらで見ることができます。
https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/release/index.htm
これは、1年間の査察調査の取り組みを振り返り公表するもので、概要から始まり、実施数字の推移などが報告されています。
 
興味深い点でいきますと、告発されている数の多い業種です。あくまでも告発件数ですので、悪質な脱税者が対象であり、その時代の空気感は反映されていないような順位となっており、特徴としては不動産業と建設業が継続して告発されています。
 
一方で個別の案件を見てみると、令和4年度では「新型コロナウイルスの感染防止用アクリル仕切板加工の受注増大により、（省略）売上高の一部を除外していた法人を告発」した、とあり、コロナの時期であることがよくわかり、令和2年度では、金取引を利用した消費税の不正還付やホステスやメンタルトレーナーなどの無申告を取り上げられるなど、タイムリーな案件なども紹介されています。
 
告発されてた例示案件の多くが、「悪質に売上を隠す」「悪質に経費をごまかす」「納税義務者であるにもかかわらず悪質に申告納税していない」ことが原因となっています。普段、税務の専門家に申告納税業務を委任している納税者の方は、告発されるほどの事案になることはないと思いますが、それ以外の悪徳業者につかまると、痛い目にあうことも充分に考えられます。
 
実際に、令和元年の個別事例の紹介で「脱税請負人」が取り上げられています。適正な申告及び納税をしていきましょう。
 
＜告発の多かった業種＞　ワースト３ ～ 大阪国税局　各年度の概要より作成

次に件数ですが、大阪区国税局管内でも毎年、年間で50件弱の着手があり、越年するものありますが35件くらいの告発があります。ここ数年の件数の減少は、コロナウィルスの影響により、なかなか着手できなかったというのが理由だと思います。

 
＜着手件数と告発数＞ ～ 大阪国税局　各年度の概要より作成

 
あくまでも個人の感想ですが、ここ数年は税務調査も少なくなっているような気がします。
しかし、少しずつコロナ前の日常に戻りつつあることを考えると、査察調査の件数が増えるとともに通常の税務調査の件数も増えてくると思います。
 
適正に申告納税しておられる読者の方は、特別にしていただくことはあまりありませんが、なにか気になることがあれば、是非ご相談ください。

では！

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