監査業務担当の金森です。
独立行政法人中小企業基盤整備機構が行っている共済制度で、経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)があります。取引先の倒産等による連鎖倒産から中小企業を守り、掛金は、損金または必要経費に全額算入できるため、こちらでも何度かご紹介してきました。節税対策として活用されていた企業も多いかと思います。
 
たとえば決算時に大きく利益が出そうであれば、月額掛金の最大額20万円×12ヶ月分を前払すれば、全額損金扱いとなり、当期の利益を圧縮することが可能です。ただし、掛金を解約した際の解約手当金は、課税対象となるため受け取るタイミングを考えておかないといけません。設備投資や退職金の支給と合わせれば、うまく節税につながります。こうした経営セーフティ共済を活用した節税対策に対して一定の措置が設けられました。
 

《改正内容》

共済を解約した後に再度加入した場合は、その 解約日から同日以降2年を経過するまで掛金の損金算入ができなくなります。*令和6年10月1日以降の 解約から適用
 
つまり、加入することは可能でも、2年間は損金算入ができないことになります。(2年目以降は損金算入が可能)

 
改正前のこの時期、既に加入されている方で、2024年9月までに掛金の納付月数が40か月を超える場合は、掛金の全額が戻ってくるので、一度解約して再加入することを検討されてはいかがでしょうか。


  
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