こんにちは、税理士の嶋﨑です。暑い日が続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。これだけ暑いとそれだけで気が滅入るのに、その上さらにヒトの問題で悩まれている経営者の方は多いのではないでしょうか。そこで今日は、10月から社会保険の拡大適用がスタートし、最低賃金の大幅な引き上げが予想されるとの事なので、そのあたりについて秋元先生にお聞きしようと思います。それでは秋元先生よろしくお願いします。

先生、社会保険の拡大適用ですが、以前このブログでも取り上げて頂いた事がありましたね。週の所定労働時間が30時間以上で社会保険の加入義務が発生するが、一定規模の企業は、週の所定労働時間が20時間以上になると社会保険に加入する義務があると記憶しています。
そうです。既に社会保険の拡大適用は2016年10月から実施されています。当時は社会保険加入者(フルタイム労働者)が501人以上の企業が対象でした。その後2022年10月には101人以上の企業が対象になると改正されました。
そして今回、2024年10月からは51人以上の企業が対象となります。
はい。中小企業でも51人以上の社会保険加入者(フルタイム労働者)が在職する会社はごく普通にあります。私の知人が地元のローカルスーパーでパートタイマーとして働いているのですが、10月から週20時間以上で社会保険と雇用保険に加入するのか、20時間未満で保険に加入しないで仕事を続けるか選択を迫られたとの話を聞きました。
そうです。社会保険料の負担も当然の事ですが、労働力減少も大変な問題です。
社会保険の加入を望まない事から、働く事はできるが労働時間を短く制限する、50人以下の社会保険加入義務の無い会社へ転職するパートタイマーも多いと聞きます。
はい、最低賃金額が決定する流れについて、ブログでは取り上げたことがありませんので、詳しく説明させて頂きます。最低賃金は中央最低賃金審議会(厚生労働省の諮問機関)で最低賃金額改定の目安額が毎年7月下旬に取りまとめられ公表されます。
そうです。都道府県別にAからCランクに分類します。経済規模等の大きい東京や
大阪はAランク、経済規模等が小さい地方はCランクに分類されます。ちなみに兵庫県はBランクに分類されています。今回全てのランクで50円の引き上げ目安額が示されました。
上げ幅の平均は2023年の43円を上回り過去最大です。
その可能性はかなり高いと思います。最終的には各地方の最低賃金審議会で、この目安額を参考にしながら、審議を行い各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定することになります。
例年ですが、ほぼ目安額に近い最低賃金額の引き上げが行われていますので、50円程度上昇する確率はかなり高いと思われます。
例えば、昨年令和5年の兵庫県目安額が40円の引き上げで、実際の最低賃金は41円上昇の1,001円となっています。

先生良くわかりました。最低賃金額の引き上げが続くことにより、必然的に全体的な賃上げが続くという事ですね。社会保険の拡大適用、最低賃金の上昇など企業にとっては厳しい状況が続くかと思います。今後生き残っていくには、今まで以上の努力が企業には求められると思います。税理士の視点からお客様により良いアドバイスができるよう今後も努力していきたいと思います。本日はありがとうございました。
《今日のまとめ》
① 10月からは社会保険加入者51人以上の企業が社会保険拡大適用の事業所となる
② 上記事業所で勤務するパートタイマーは、週の所定労働時間が20時間以上であれば、社会保険への加入が義務となる
③ 10月から最低賃金の大幅な引き上げが予想される。引き上げ額は全都道府県で50円程度になると予想される