天才、伝説のスーパースター「マイケル・ジャクソン」の、いちファンによる伝記です。
「教科書」というタイトルに上から目線を感じて敬遠していたのですが、読み進むにつれて著者の真摯さにうたれ、内容にひき込まれました。
生い立ちからデビュー、各種アルバムの誕生、スキャンダル・・・。
膨大な資料にあたりながら、丁寧に紐解いていきます。
非常な力作です。
これだけの内容を、マイケルの急死から3ヶ月で書き上げたというのですから、その思いの深さは幾何のものかと思います。

さて、僕個人としては、正直マイケルの歌とかに、あまり魅力を感じません。
ガンズのスラッシュがギターで参加してるときは「うひょー」てなってましたが(意味わからない人はすいません)、ダンスは別として、メロディーのノリも、スラングを多用した歌詞も、あまりピンときません。
ですから、
「チンパンジーを溺愛している」
「幼児虐待した」
「肌が白くなる注射を打ってた」
みたいなゴシップだけが彼の印象で、「やっぱりスーパースターって基地外だよな。ポー!」と思い込んでいました。
僕はまったく、すねてアンチヒーローになってる大衆でした。
以下の引用が、当時の空気をズバリと突いています。


しかし、《BAD》の発売前後からはより一層エスカレートしたメディアによる未確認情報、デマの洪水は止められず、「ネタがなくなったらマイケル」ともいうべき事態が巻き起こりつつありました。(中略)彼からすれば笑ってすまされないデマ・捏造・断定が「マイケルにならいいだろう」ということで垂れ流されるようになってしまったのです。

特に、「白人になりたいがために肌を脱色している」系のハナシを真に受けていた、ということに、自分自身にはずかしさを覚えました。
結論を言うとマイケルは「深刻な肌の病気」だったわけですが、このデマは人種差別に基づいています。そして、とても醜悪なものです。
なのに、差別感情を起点としているので、非常にわかりにくく、狡猾に独り歩きしていったのだと思います。
ひとりの人間を、色眼鏡を通してしか見ていなかった自分。
今更ながらですが、そこに気付くことができました。

マイケルはなにをしたのか?

努力し、鍛練し、新しいダンスをつくり、音楽を通してチャリティをし、差別と闘ったのです。

こんなに素晴らしい人、なかなかいない。
あ、でも音楽はイマイチわかりません(笑)

(追記)ちなみに文庫版の表紙写真は、和田誠が平野レミに送った「手作りの」壁掛け時計だそうです。素敵ですね。

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