事業をする上での三要素と言えば”人”、”物”、”金”。それに今は”情報”という要素が加わり、それらをいかに最適にそして効率よく運用するかで事業からの”儲け”は変わるとよく言われます。しかしそれらの要素の最適化というのは非常に難しい。その時点時点での売上に見合うそれぞれの要素がぴったりしていれば、その企業の実力に見合った無理のない最高の効率で利益を獲得できるのですが、そうは問屋は卸しません。

事業を立ち上げた当初は売上がどれぐらい上がるかわからずに、”人”、”物”、”金”を投入します。この事業でこれぐらいの売上を獲得するために、何人の人を雇い、どれぐらいのスペースを確保し、どれぐらいの資金を手元に置いておきながらやるのか?つまりまだ事業からのリターンが無い状態で先行してコストを支払います。また事業が続き少し忙しくなってきたという場合の先行するコスト、製造業にしても多額な設備投資もその設備稼働率が100%になるまでの先行するコストも同じです。つまり先行するコスト回収までに必要な資金をどのようにするのか?を考えなくてはいけません。

その資金調達は一般的には ①自己資金で賄う(元手)、 ②どこからか借りてくる(借入)があるのですが、①の元手、特に増資といった資本政策は中小企業の場合非常に難しく外部から見てリスクの高い中小企業に投資してもらうというのは難しいかもしれません。そして②の借入です。これが一般的な資金調達と思われるのですが、やはり借入れですから将来返さないといけません。”元手資金を増やす”、”借りてくる”という以外に資金調達のもう一つのやり方は、”頂く”です。頂けるのであれば!それも理にかなう方法であれば最適な資金調達です。

その”頂く”というのは誰かに寄付して頂くのではなく、”国や公共団体が出している「補助金」、「助成金」、「交付金」(以後”頂ける資金”とします)といわれる資金です。これらの”頂ける資金”を利用することで、先行するコスト負担を大きく軽減でき、”人”、”物”、”金”に対する頂ける資金が数多くあり、しかも頂きものなので返さないでいいという非常にありがたい利点があります。しかし、難点は、それぞれの頂ける資金が細かく規定されており、頂ける条件がかなり厳しい資金も多々あります。

この”頂ける資金”にも色々とあるのですが、大きく分けて「補助金」、「助成金」、「交付金」の3つです。どのように違うのか?○○助成金とか○○補助金とかその頂ける資金によって名称が違っているのですが「助成金」のなかには「補助金」の色合いの強いものもあったり、出している側も厳格に区別しているのもあれば、同じやん!と思うのもあります。まぁ頂けるお金なんでどうでもいいのですが、少し説明すると

①交付金
国や公共団体が、法令に基づき他の団体に交付する財政援助資金。これは一般にはあまり関係ありません。

②補助金と助成金
特定産業の育成や特定施策の奨励など、一定の行政目的を達成するために、国・地方公共団体が公共団体・企業・私人などに交付する金銭で、原則返済しなくてよいお金のことです。当然、財源は公的な資金から出されるものですので、その目的を満たす所定の様式に従って申請を行うことが必要で、申請後に審査が必要になり、一定の資格が必要な場合もあります。

「助成金」は要件を満たした事業者には原則給付されます。
「補助金」は採択件数や金額が予め決まっているものが多く、申請したからといって必ずしも受給できるわけではありません。申請が20社に対し、採択予定件数が10社であれば、10社は審査で落ちてしまうことになります。
また多くの補助金は受給が決定しても後払い制で、事業期間終了後に報告書であったり支払証憑類を提出する必要があったりします。

どの”頂ける資金”が申請できるのか?”人”に対する資金?”物”に対する資金?
その”所定の申請様式”は?他に必要な資料は?
いつまでに申請するのか?

 ”頂ける資金”を受けようと思うと、日常作業とは違う慣れていない事務処理や面倒な事が色々とあったり。頂けるなら何でも頂いてしまえ!という意識で補助金を受理してしまい、その補助金、助成金の条件により事業自体が縛られてしまうという事もあったりで、後々受けない方が良かったという場合もあるかもしれません。が、一度自社で受ける事が可能な”頂ける資金”を探し、事前によく検討しながら、新たなチャレンジ・事業基盤の安定・雇用の調整等の必要資金にこれらの資金を考え、ぜひ有効に使いより大きな利益の獲得をしてみてはいかがでしょうか。

アベノミクスの政策のおかげかどうかわかりませんが、2013年度の”頂ける資金”は大盤振る舞い!!

 

《ちょっとCM》

税理士法人 FCパートナーズは、経済産業省から「経営革新等認定機関」に認定されました。中小企業に対して専門性の高い支援を行うことができる事務所です。

 

【補助金、助成金関連HP】

経済産業省 http://www.meti.go.jp/
中小企業庁 http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/koubo/
厚生労働省 http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/etc/antei/
兵庫県   http://web.pref.hyogo.lg.jp/ie08/ie08_000000047.html

やこやこ

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