今年も暑い夏が終わり、やっと涼しい季節がやってまいりました。夏の夜は暑さでどうしてもクーラーをつけていないと眠れず、つけて寝ると翌朝は体のだるさとの戦いです。寝つきの悪い私は、クーラー+扇風機で”体に悪いやろなー”とか思いながら、やめられません。暑い時期以外は、もう少し健康的な環境で寝ようとするのですが、布団の中でゴロゴロするのは大好きですが、とにかく寝つきが悪い。そういう事なので、寝るという事、つまり「睡眠」という事には非常に興味があります。

何故眠れないのか?どうしたら眠れるのか?その類の本を読んでいると、睡眠研究者のデメントという博士が、「なぜ眠るのか?」という問いに、

「私の知るかぎりでは、はっきりしている事はただ一つ、眠くなるから眠るのだ」と答えたそうですが、それぐらいわからないことだらけだそうです。

食事を1週間ぐらい抜き、断食をしても、何とか耐えられるのですが、寝つきが悪いといって一週間も眠らないのは絶対耐えられません。動物にとっては絶対必要な行為であるようです。”なぜ眠るのか?”が”眠くなるから”では、やはり許せません。睡眠科学の世界では少しずつ解明はされているようです。その一つの研究成果が「睡眠負債」です。つまり起きている間中”睡眠物質”が蓄積され続け、それを眠ることによって解消するということを繰り返す、というのです。

元々睡眠と覚醒のどちらが本来の姿なのか?というと、「睡眠」が本来の姿で、起きているという行為は眠っていない、つまり眠れていないという、お金で言うと借金をしているという行為であるというのです。従ってそれはいつか精算しないといけない「負債」であるという考え方で、睡眠という行為で精算するということです。覚醒している時間が長ければ長いほど負債は膨れ上がり、実質的な睡眠不足が発生してしまいます。これは、睡眠不足感という感覚的なものではなく、実質的な睡眠不足ですね。

 徹夜で朝まで起きていると、とてつもなく眠くなるのは、負債が相当膨れ上がり、夜討ち朝駆けで借金取りがやってきた感じの状態です。そうなると脳の活動に相当な低下が起こり、思考力低下、脱力感等で もうフラフラ状態。早急に負債の返済をしないといけない状態になります。その睡眠物質の本命とされているのが、「アデノシン」という物質らしいです。

逆に負債は全部返済したので、その勢いで次は「貯蓄」か!と思いきや、「睡眠の貯蓄」は出来ないようです。よく日曜日は休みなので、ゆっくり朝寝坊して「寝だめするぞー!」というのを聞きますが、それは出来ないということで、逆にそれをすると、睡眠-覚醒というリズムが崩れてしまい、眠る時間に眠れなくなってしまい、また睡眠負債の増加という事になってしまいます。

人は起きている時間に色々な物事を解決したり、自分のヴィジョンを達成しようと活動するのですが、その成果はどのような質の高い睡眠をとれているかで決まるとも言われています。そのために人間は生きている総時間の1/3は眠っているといわれています。どれぐらい「睡眠」という行為が重要か?この秋の夜長にじっくり考え、”ぐっすり眠り、スッキリ起きる”その環境を整えていきたいものです。

しかし、じっくり考えすぎて、また眠れなくならないよう要注意ですね(^_^;;

やこやこ

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