社長!! 自社の決算書の表示方法を知っていますか!?

決算書の作成方法の一つに税込表示と税抜表示がありますが、御社ではどちらを採用されていますか?

もし知らないと言われる社長は、経理担当者もしくは担当の税理士に確認をしてください。

知らないよりも、知っているほうが良いことがあります。

 

なぜ、自社は税抜表示を採用しているのか?
(または、なぜ税込表示を採用しているのか?)


これには、それぞれの企業の立場により変わってきます。
税込表示をしている企業には、以下の理由が考えられます。

 
① 消費税の免税事業者
② 消費税の課税事業者であっても簡易課税制度を採用している企業
③ 従来から税込表示を採用しているから 等々

 
最近は、ほとんどの企業が税抜表示を採用されていると思われますが、双方にメリット、デメリットがあります。

ただし、今後は①,②以外の企業は税抜表示をお勧めします。

 

なぜなら・・・

消費税の増税(5% ⇒ 8%)により、前年と全く同じ決算内容でもあっても、前期比較や財務分析が異なる数値を表してしまいます。(具体的な決算書イメージは、こちらをご覧下さい)

 
例えば本体価格6,000万円の商品を販売した場合の表示方法

 

     税抜表示  税込表示(5%)  税込表示(8%)

売上高  6,000万円   6,300万円   6,480万円

 


上記のように、表示の違いにより金額や比率に差異が出てしまうと、今後の経営の指針や、方向性の意志決定のための資料である数値が、意味をなさないものになってしまいます。

よほどの理由がない限り、外部要因等により数値や指標に違いが出ない処理方法=「税抜経理」を行なう方が、今後の財務務分析を有効に行うことが可能になります。

最後に税抜経理のメリット、デメリットを簡単に記載しておきます。

 

【メリット】

  ・ 財務分析の比較が適正

  ・ 減価償却資産

  取得価額は採用した経理方式に基づくので、税抜経理の方が、取得価額が低くなるため、
  少額減価償却資産(10万円未満)、一括償却資産(20万円未満)、中小企業者等の少額
  減価償却資産(30万円未満)の判定で有利になる

   ・ 交際費

  税込経理の場合は、消費税分を含んで交際費の額が集計されてしまうので、交際費の限度
  額にいち早く達してしまいます。
  また、飲食等に要する費用が1人あたり5,000円以下なら交際費としなくてよいという制度に
  おいても、税込経理であれば消費税分を含めて5,000円以下であることが要件となります。

【デメリット】

  ・ 特別償却、税額控除

  「中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は特別控除の特例」を適用する場合の
  判定では、器具備品や機械装置などは、1台当り70万円、120万円、160万円以上と
  いった金額基準が設定されているため、税抜経理だと金額基準に達しないケースがある。

監査一部門 : 清 岡

  
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