今年の個人所得の確定申告提出期限も終了し、個人事業を行っている顧問先様の申告も無事完了することができました。今年の申告は、アベノミクス効果なのか各顧問先様の事業努力の結果なのか、通常より所得が全体的にボリュームアップ。期限ぎりぎりの駆け込みというのもあったり、また申告件数も大幅に増加ということもあり、かなり苦戦です。

 個人事業の確定申告というのは、申告期限の前年1月1日から12月31日までの期間に行われた個人事業の儲けを計算し、一年の締め切りということで躍起になり損益を集計し、利益を確定→控除できる項目を差し引き→税額を計算→納付、ということなのですが、儲けが大きく出ると納税額が大きくなり、儲けが出ていないとどうしても資金繰りに影響してしまう、という何とも相反する出来事が起こってしまいます。

 毎月損益を集計し、儲けを把握しながら(色々なスポーツに例えるならスコアーを付けながら)、どれぐらい勝っているのか?それともどれぐらい負けているのか?をリアルタイムに把握しながら経営するのが、あたり前のことに思うのですが、分かっていながらどうしても納税額が確定して、「そんな税金どうするの?」と慌てて無理な節税と言うことも。

 やはり、事業を行う上で基本は儲けること。そしてそれと同じぐらいに重要なのは、スコアーをしっかりつけていき客観的な判断を行う、ということ。これが基本中の基本なのは間違いありません。その上で超お薦めの節税、そして財産形成の商品があります。それは「小規模企業共済」という、国のありがたい制度です。個人事業を辞めた時、廃業などで共同経営を辞めた時、会社等の役員を退職した時のために生活資金等を事前に貯めておく制度です。

 この制度で掛けた金額のメリットは

①掛け金は、確定申告時に「小規模企業共済等掛金控除」として全額を課税対象所得から差し引くことができ、節税効果は抜群です。

②個人事業等の廃業時に、掛けた共済金額を退職所得として受け取る事が出来る(一括受取)、もしくは公的年金等の雑所得扱い(分割受取)になる。

③事業資金等の貸付制度が利用出来る

というものがあります。つまり、掛けている時には全額控除となり、その貯まった共済金を受け取る時には税制上のメリットを大きく受けることができるという、とてもありがたい制度です。そのため、加入条件があったり、掛け金の条件があったりはしますが、加入できるとなると非常に有効な節税と財産形成になります。反対に、退職金代わりの制度のため、途中解約は元本割れするというデメリットがあるのも確認しておく必要もあります。

 下手に節税なんていうのを考えるのであれば、まずは納税も考慮した経営を考え、そのスコアーを綿密につけ、その上で青色申告の特典、その次にやはり「小規模企業共済」の加入がお薦めです。

 やはり、何でもコツコツと年数をかけて築き上げるものっていうのは、知らぬまに大きな物になる。どちらにコツコツと積み上げるか?やはり経営のコツは「コツコツ」っていうのが良いのかも知れません。来年の申告は今からコツコツですね。コツコツ。

小規模企業共済制度のホームページです。
http://www.smrj.go.jp/skyosai/

                             やこやこ

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