どんな事業を行なっていても、事業で行なった動きを数値で記録し、それを集計して、いくら儲かったのかを計算します。つまりスポーツで言うと、スコアーをつけて勝ったのか負けたのかを判定します。スポーツの場合は、その場で勝ち負けを判定する必要から、動きがある毎にスコアーを記録していき、勝敗を決めます。

 事業経営の場合のスコアーはどうでしょうか?つまり、どれぐらいの期間で決算を行うでしょうか?税金の申告のために、どんな事業でも年に一度は儲けを集計します。しかし、納税のためだけに一年に一度集計するというのは、野球でいうと、9回の裏が終わってからどちらのチームが勝ったか負けたかを時間をかけて判定するようなものです。判定が完了するまで観客は帰れません。

その集計する期間の単位は、年に一度にまとめて集計?半年に一度にまとめて集計?3ケ月に一度?毎月・・・。それに、集計期間締め後にどれぐらいの日数でその結果が判定できるのか?事業経営と野球は少し違うのかもしれませんが、行なってきたことのスコアーをつけるということに関しては、全く同じであるように思います。

「会計力」は会社を強くするのか?の①は、”月次決算の早期化” です。

もちろん、経営には売り上げが必要であり、売上を上げる努力は必要です。ただ、売上は利益を得るためのものであり、利益を得るためには業績を正確かつ迅速に把握し、しかるべき手を打っていく必要があります。そのために月次決算の早期化は必要不可欠であり、会社を強くするための強力な武器になり得ることは間違いありません。年に一度だけ、税務申告の時にだけ、また税務申告のためだけに、決算を行うというのは、かなりもったいない。

もし現在、年に一度の決算を行なっているのであれば → 3ケ月に一度の決算へ
3ケ月に一度の決算であれば → 毎月の決算
毎月の決算を行なっているなら、締め後1ケ月以内で決算 → 20日以内決算 → 10日以内決算

というように月次決算を早期化していきます。

早期に出来ない理由には色々あります。一番よく聞く理由に

・忙しいから、会計は後回しになってしまう
・早期に資料が揃わない

面白い理由に(関西弁バージョン)

・帳面つけて儲かるんやったら、帳面つけてくれる会社は大儲けですがな!

月次決算を早期化するためには、早期に完了させる仕組みと、早期に行うという意思が必要となってきます。会計をすることが事業の目的では無いのですが、事業内容を早期に、しかも適格に把握する仕組みを一つ一つ作り、そのたびに早期化していくことで、今まで漠然としか見えなかった経営内容が、くっきり見えてくる事があります。それが儲けのチャンスかもしれません。

通常、どんな事業を行なっていても、損をすることを目的とした事業は無いと思うのですが、知らず知らずのうちに損をしている、と一年後に気がつくのか、直ぐに気がつくのかは、正に「会計力」です。会計力を徹底的に増加させ、会社を強くしてください。

やこやこ

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