監査業務担当の清岡です。
利益が増えたのにお金が増えていない・・・なぜ?
このような疑問はありませんか。また、なんとなく理解はしているけど・・・

 

まず大きな違いについて記載します。利益とお金の流れ(キャッシュフロー)の違いは、利益は発生主義、キャッシュフローは現金主義です。
すなわち、売掛金と売上の違いです。

 

売上(収益)は、発生時に収益として計上しますが、お金は売掛金が回収された時に増加します。

例)
8月に商品を掛で1,000円販売しました。⇒ 収益は8月に計上
掛の回収は9月に行いました。⇒ お金は9月に増加

 

しかし、会社の会計はこの取引だけでは無く、その他複合的(借入金の返済、固定資産の購入、在庫の増加等)に取引が絡み合っています。こうなると、利益が増えたのに、お金はどこに消えたのか?つまり、お金は何に使われたのかが分からなくなります。

 

そこで、キャッシュフロー計算書があるのですが、これも何だか分かりにくくありませんか。私も経理を始めたころは、よくわかりませんでした。冒頭に書いてある通りに、なんとなく理解はしているのだが・・・でした。
そこで、図にしてみるともう少し理解し易くなります。
前月と今月の貸借対照表の残高差額を入れてみましょう。(図参照)

 

資   産 負   債
現  預  金   ▲5 その他流動負債 ▲1
運 転 資 本 +6 借  入  金  ▲4
その他流動資産 +1 純  資  産
固 定 資 産 +3 純資産(月次利益)+10

※運転資本=売上債権+棚卸資産ー仕入債務

 

この場合では、利益10は本来であれば現金が10増加しているはずです。しかし、現金は反対に減少しています。では、利益(お金)はどこに消えたのでしょうか。
図を見ると、運転資本と流動資産、固定資産の購入に使われて、さらに借入金の返済に使われた事がわかります。
 

視覚で見ることで、また、集約(簡素化)することで利益とお金の関係が分かりやすくなったのではないでしょうか。
ぜひ自社の数字も図に当てはめてみて下さい。



  
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