監査担当内藤です。
先日、お客様からYouTubeの広告収入についてのご質問がございましたので、今回はその広告収入の消費税の取り扱いについて書いていきたいと思います。

第一生命保険会社が2021年3月17日に発表した、第32回「おとなになったらなりたいもの」調査結果によると、小学生男子部門では2位にYouTuberがランクインしております。

ひと昔では考えられなかったことですが、それだけ多くの世代に動画投稿サービスが浸透しているということでしょう。これから先、さらに浸透することにより、皆様の日常の取引でも見かけるようになるのではないでしょうか。

YouTubeで広告収入を得るためのおおまかな流れですが、YouTubeに配信者が動画投稿をし、その動画に広告を貼り付け、その動画を視聴者が視聴することにより、動画配信者に広告収入が入るという流れです。(広告を貼り付けるにはYouTubeパートナープログラム(YPP)に申し込みが必要となります。)

前置きが長くなってしまいましたが、ここから本題です。上記の動画配信者が受け取る広告収入には消費税が含まれているのでしょうか。

まず、消費税は消費地課税主義(国内において消費される物品やサービスに限って消費税を課税するという考え方)をとっているため、消費税が課税されるかどうかは国内取引であるかどうかが大前提となってきます。(詳しくは私の過去のコラムを参照ください。2020.10.5)

YouTubeでの広告掲載は「インターネット等を通じた広告の配信・掲載」に該当し、電気通信利用役務の提供に該当することとなります。
電気通信利用役務の提供とは消費税法において、「資産の譲渡等のうち、電気通信回線を介して行われる著作物・・・の提供・・・その他の電気通信回線を介して行われる役務の提供(電話、電信その他の通信設備を用いて他人の通信を媒介する役務の提供を除く。)であつて、他の資産の譲渡等の結果の通知その他の他の資産の譲渡等に付随して行われる役務の提供以外のものをいう。」(消費税法2①八の三)と規定しております。

条文上では非常にわかりづらいので、簡単に言いますとインターネット等(電気通信回線)を利用したサービスの提供を言います。

出典:国税庁パンフレット https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/cross-kokugai.pdf

次に、電気通信利用役務の提供の国内判定は、「電気通信利用役務の提供を受ける者の住所若しくは居所(現在まで引き続いて一年以上居住する場所をいう。)又は本店若しくは主たる事務所の所在地」(消費税法4③三)(太字筆者)で判断することとなります。

YouTubeでの電気通信利用役務の提供を受ける者とはGoogle Asia Pacific Pte. Ltd.となります。そのためGoogle Asia Pacific Pte. Ltd.の住所等が国内にあるかどうかで判断をすることとなります。2021年8月現在では、Google Asia Pacific Pte. Ltd.の住所地はシンガポールとなっているため、国内取引には該当せず、消費税は課税されないこととなっています。
結論としては、YouTubeでの動画配信に際して得た広告収入は国内取引に該当せず国外取引(不課税取引)となります。

ただし、今後は広告配信がグーグル合同会社(Googleの日本法人)から行われる可能性もあります。そうなれば、電気通信利用役務の提供を受ける者の住所地が国内にあることになりますから、国内取引となり、消費税が課税されることとなります。
広告配信をどこが行っているかは今後、注視する必要があると思います。

  
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