監査業務担当の清岡です。今回は、仕入についてのお話です。
通常は、掛取引(商品やサービスの代金を後日支払う約束をした取引)で商売をされている事が多いとおもいます。

流れとしては、見積書を依頼して合意すれば、商品を発注し納品がされます。その後に1ヶ月分がまとめて請求され、相手先に支払いをおこないます。
 

見積書の依頼 ⇒ 納品(納品書) ⇒ 請求書(到着) ⇒ 支払

が、一連の流れとなります。この支払は、請求書に基づいてその請求金額を支払っているでしょう。もちろんこの流れは間違いではありません。
 
しかし、本来は支払いの前に次の処理が必要です。請求書と納品書を突合せて数量、単価に間違いが無い事を確認する。もちろん見積書の金額と差異が無いことの確認も必要です。
 
何を当たり前のことを言っているのだと、思われる方もいらっしゃるはずです。ある方との話を少し記載します。
 

A:試算表を見ていると、売上総利益(売上総利益率)が昨年より少ないですね。

売価と原価のバランスは変わりましたか?

B:仕入れ値(見積金額)が上がった場合は、同じ利益率になる様に売価も上げています。
A:因みに、請求書と納品書、見積書とは突合していますか?
B:それはしていませんが、たぶん間違いないと思います。

 
中小企業の中には、見積り担当者(見積書)、入荷確認の担当者(納品書)、支払い担当者(請求書)の連携が取れずに、個々の立場の処理のみで完結していることも多々あります。これでは、数量の変更や単価の変更があっても気づきませんし、請求書に間違いがあってもわかりません。
 
現在、こちらの会社は直近1年間の請求書と納品書、見積書の突合をおこなっています。後日、見積書の段階と入荷時の段階で単価の変更が強制的にされる事があるとの回答がありました。

売上総利益の減少の原因の一つが判明しました。次は、その解決策(単価変更があった場合)を考える必要があります。
 
このようにして、当たり前のように間違い(変更)は無いと思うのではなく、もしかしたら間違い(変更)があるかもで処理(突合)をすることが必要です。

  
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